The Merge

日本時間の9/15 PM 3:42 に無事、Ethereumの The Merge が完了しました

そもそもEthereumとは?

当初、私も混同してしまっていたのですが、Ethereumは仮想通貨のEthを指すのではなく、Blockchain上で動作するアプリケーションのプラットフォームのことを指します。

そういう話をすると、クラウドを思い浮かべてしまいますが、現状のクラウドは、あくまでクラウドベンダー。大手で言うところのAmazon提供のAWS。Google提供のGCP。そしてMicrosoftのAzureといったように、企業が提供している、いわゆる中央集権的な仕組みが取られています。

さらに、実サーバーとしてはリージョンだとかゾーンといったように、現実世界の国や地域の影響も受けてしまうというのが現状です。
中国なんてまさにそれ。

Ethereumが目指すところというのは、そういった企業や国・地域の影響から脱却した。真に制限のないプラットフォームの構築となります。

もちろん、プログラムを動作させるには現実世界のコンピュータが必要となりますが、特定のコンピュータに依存することなく、分散実行・検証を行い、情報を保存することで、非常に多くのコンピュータを使った一つの大きなプラットフォームを形成するようなイメージですね。

現状の課題

実行するプログラムのことをスマートコントラクトやdAppsと呼ぶことになりますが、利用者の増加に伴って当たり前の話ですが、処理速度が低下するという問題が発生しています。

また、ブロックチェーン上にブロックを追加する際、いわゆるマイニングという行為が発生し、これが電力需要を圧迫しているという指摘もあります。

それら以外も、スマートコントラクトをEthereum上で動作させるには、その処理量やデータ保存量によって、手数料がかかるのですが、この手数料がその時のEthereumチェーン上が混み合っているかによって大きく変動します。

色々ありますが、要するにこれ以上Ethereum上でスマートコントラクトを動かしたりしていくにはスケーラビリティが足りない状態なわけです。

そして、それを解決するべく様々なロードマップがあるのですが、一つの大きな節目となるのが今回実施された The Merge と呼ばれるアップデートです。

The Merge

一番の大きな変更は、これまでPoW(プルーフオブワーク)と呼ばれていた、いわゆるマイニング行為を行って早くより複雑な計算を行ったら報酬がもらえるという仕組みをやめたことだと考えています。

では、どうやってブロックの承認を行っていくのかというと、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)という仕組みに切り替わります。
これは、PoWで膨大な計算を早く行ったものが勝利するというものから、よりEthを多く持っている人からブロックの承認者を選出するという仕組みです。

つまり、ブロックの承認者選出に対して、膨大な電力を必要としない仕組みとなるわけです。

これまで、マイニングを行っていた報酬として配られていたETHも、より多くステーキングした人に対しての報酬へと切り替わるとともに、新規の発行枚数は減る見込みです。

つまり、ETHの流入量が現在と比較すると減っていく形となるため、場合によってはETHの値段は上がるのではないか?と思います。

何はともあれ、今回の The Merge 後、ETHの価格もそうですが、ガス代やスケーラビリティの問題が想定通り解決されるのか?

これから楽しみですね

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