Windows」カテゴリーアーカイブ

Microsoft Surface tablet !?

Microsoft社がWindows 8ラインナップ向けについにデバイスを提供する事になったようだ。
その名もMicrosoft Surface。

http://www.youtube.com/watch?v=dpzu3HM2CIo

Surfaceという名称は、実は以前からも存在していて、私が最初に知ったのは2007年頃だったように記憶している。
テーブルタイプの大画面で、当時WPC等で見かけた時にはお店のテーブル等にも利用用途を考えているような内容だった。
どういう経緯かはわからないが、その名前をこのタブレット端末は受け継いだ事になるんだな。

Microsoftはこれまでも、ソフト以外の分野。例えばマウスやキーボードと言ったものは提供していて 、
それぞれのクオリティに関してはかなりいい評価を得ていると思うし、実際にいいと思う。
デバイスに関しては、基本的にパートナー企業に任せているのでこの分野に関しては出てこないかと思っていたが、
先行するiPadにこれ以上差を付けられないため。流れを変えるために出して来たと言ったところだろうか。

ただ、よくわからないのは、所謂ARM版であるWindows RTを乗せた端末と、フルスペックのWindows 8 を搭載した端末があると言うこと。
スタンド内蔵や、キーボードをカバーとして提供する事を考えると、やっぱりこのデバイスが目指しているのは薄いPCに感じる。
デスクトップモードの無いARM版をわざわざSurfaceのラインナップに入れる必要があるのかな?
確かに薄くて軽いんだろうけど。

また、価格面に置いてもiPadへ十分対抗出来るという話もされている。
まだまだ詳細に関してはグレーゾーンが多い機種ではあるけど、出たら出たで結構いいのではと思える。

企業においてiPadがだんだんと使われるようになって来たとは言っても、同等のものがWindowsで提供されるのであれば
少なくとも日本の企業はこちらを選ぶんじゃないかな〜って気がしてしょうがない。
なんて言ってもフルスペックのWindows 8 が動作するんだから。
メイン端末で動作しているアプリケーションとの互換を考えなくて済む。

しかし一方で、これまでもMicrosoftのパートナーとしてデバイスを提供して来たメーカーにとっては正直いい気がしないのでは。
Windows8がリリースされてないからこそ、まだこのようなデバイスを各社が提供してはいないが、考えてはいたはず。
OSの提供元であるMicrosoftがハードを提供してくるインパクトはかなり大きい。
今回、Surfaceの発表だった訳だが、今後Microsoftが他のデバイスを提供しないとも限らない。
Microsoftにとって大きな転換点とするつもりかどうかはわからないが、今後の方向性というのは気になるところだ。

まだ実際に発売日のアナウンスがあった訳ではないのでいつ頃、どんな値段設定で出てくるのかわからないですが、
色々と動向を気にして行きたい話題ですね。

IE10にてjQueryが正常に動作しない?

最近は、暇を見つけて「Simply Lift」を写経してたりします。

Simply Lift
http://simply.liftweb.net/

練習台の一つとして、cometを利用したchatアプリケーションを作るチャプターがあります。
せっかくなので、cometの動作見ようぜ!ってWin8仮想環境立ち上げてみようとしたら思うように動かなかった。。。というお話。

まずは、Mac上のChromeで動かしてみると

問題なく追加されます。
ちなみに、Safariを立ち上げて確認しても当然問題なく動作する。

この状態でWin8上のIE10からアクセスすると・・・

追加されているはずのメッセージが出てきません。
しかも、開発者ツールで見てみると。。。

JavaScriptのエラーが出ている状態です。
上記画像ではcloneNodeで失敗していますが、それを通り過ぎてもjQuery関係で軒並みエラーになる状態。
jquery.jsのダウンロードが出来ていない訳ではないので、ちょっと原因はわからない。
リロードすると文字を読み込んでくれたりもしますが、
JavaScriptのエラーが出る事に変わりはなくて文字の追加はやっぱり出来ない状態になります。

わかっている回避策

もしかしたらHTML上のソースをいじる事で何とかなるのかもしれないけど、
このチャプターではほとんど自分でページを作っておらず、Lift任せ。

とりあえず、前回のIE10問題よろしく

ローカルエリアネットワークなどのサイトへ登録すると、ちゃんと動きました。

と言うことは、セキュリティ関連の問題では無いだろうか?と言うことで

イントラネット上のセキュリティをインターネット側と同様に「中」へ。
さらに保護モードをONに変更して試してみたが、問題なく動作してしまった。

うーん、この辺り結構微妙な動きしているなぁ。
さて、これバグだとは思うんだけど何が原因で起きているんだろう・・・?
ちょっと詰まってしまったな。

IE10Metroではイントラ上のサイト閲覧に制限がかかる?

Windows8のConsumerPreviewがリリースされてから随分と経ちますが、
ボチボチとIE10に関してもいじり始めています。

IE10での動作を確認する上で、気をつけなければいけないのは、
「デスクトップスタイル」と「Metroスタイル」のIEが2つあるということですね。
FlashやActiveXなどを利用しているサイトの場合はデスクトップスタイルのIE一択になるとは思いますが。

IEの9から10にかけての変更点はいくつかあるものの、既存のサイトが動かなくなるような変更はそれほど加えられてはいないし、
デスクトップスタイルとMetroスタイルは内部的なエンジンは共通と言うこと。、少し油断していたのですが。。。

こんなページが出てしまった。
デスクトップスタイルで試してみるが、こちらでは表示出来る。

見ての通り、このサイトはローカルにたてたサンプル用のテストサイト。
いっさいFlash等は使用していないし、使用していたとしてもその部分が表示されないだけではないだろうか?

一つ前の、PlatformPreviewの段階では細かくは確認していないとはいえ、一応表示は出来ていた記憶はあるんだが…。
どういうことだ?
ということで、ちょっと調べてみたらこんなPostを見つけた

Understanding Enhanced Protected Mode
http://blogs.msdn.com/b/ieinternals/archive/2012/03/23/understanding-ie10-enhanced-protected-mode-network-security-addons-cookies-metro-desktop.aspx

これの、少し下に行ったところ。「Private Network resources」セクションに

However, for historical and other reasons, Security Zones consider this dotted hostname to be an Internet-Zone address by default, which means that if you attempt to navigate to the Router configuration page in Metro-style IE, you may encounter a Page Cannot Be Displayed error page. If you enable EPM in the Desktop mode of the browser, you can use the F12 Developer tools to see why the request was blocked:

えーっと、端的に言うとセキュリティのために”.”区切りのアドレスでアクセスした場合にはエラーを出すよって事かな?
いやいや、別に今回直接IPアドレスでアクセスした訳ではないんだが。。。

とりあえず、出ているエラー内容は同じなので、回避策も同じではないかと試してみた。
示されている回避策は

  • “.”区切りではなくする
  • 信頼済みサイトに入れる

と言うもの。

とりあえず、信頼済みに登録してみることに。

https限定のチェックを外して登録を押す。

すると、表示出来た。

ちなみに、「信頼済みサイト」ではなく「ローカルイントラネット>サイト>詳細設定」で追加しても表示出来る事を確認した。

どういう事か?

この現象が発生するのは、Metroスタイルというよりも、

  • 「拡張保護モード」がON
  • ネットワーク接続の形態が「プライベートネットワーク」
  • 「信頼済みサイト」もしくは「ローカルイントラネット上のサイト」として登録されていない

という条件のように見える。

デスクトップスタイルのIEに対して、インターネットオプションから拡張保護モードをONにする事でも現象を確認していて、
さらにネットワーク接続が「プライベート」ではなく「パブリック」では発生しない。

パブリック時に発生しないと言うことは、共有設定と関係しているのかな。
当初はLANの中には危険がいっぱいなので、拡張保護モードがONの場合には制限してしまえっ!って事なのかと思ったが、
インターネットオプションでLANとして登録した場合に問題が起きなくなるというのは変な話だ。

うーん、これ。
単純に判定ミスってるバグなのかな?

実際のところ、企業ではイントラ上にサイトを立ち上げている事なんか山のようにあるだろうし、
それらについてわざわざ登録して行くというのは非常に面倒。
拡張保護モードオフにしてしまえばいいじゃないかって話は無くはないんだけど、
それはそれでこの機能の存在意義が無くなってしまう訳で。。。

ちなみに、Windows8でネットワークのプロファイルを「パブリック」、「プライベート」等に変更するには

を選択して、接続情報を右クリック>「Turn sharing on or off」を選択。

こちらで切り替える事が可能です。
なにげにこの変更方法を知るのにずいぶんと時間をかけてしまいました。。。

Windows Developer Day 2

二日間に及んだMicrosoft社の初音ミクイベントWindows Developer Dayが終わりました。


D

キーノートでクラウディアさんが初音ミクの音楽に合わせて流れ、
さらにその制作風景とかを順を追って[@waki]さんが説明し始めた時には
一瞬何のイベントかわからなくなりましたが。
ちなみに私の隣の席にいた人は、キーノート中でしたがイヤホンしてニコ動にアクセスし始めてました。

さて、そんなこんなで二日目です。
引き続きMetro関連セッションが多い中で、HTML+JavaScript+CSSで作るMetroアプリに関するセッションをいくつか聞きました。

HTML+JS+CSSによるMetroアプリ

IE10によってHTML5やCSS3の多くがサポートされるからといって、
そのメリットがどれだけあろうが実際のWebページを作る上ではまだまだIE8~9を切る事が出来ない状態は続きます。
これは、例えIEの自動更新が行われてもしばらくは言えると思っています。

ただし、Metroアプリという形であればそもそも後方互換を取る必要がない。
気にする事無くHTML5によるアプリケーション開発が行えるという話でした。

もちろん、Metroアプリになるわけなので純粋なWebアプリとは異なる要素を多く考えなければいけない。
WinRTを利用するコードやWinJSを利用するコードが出てくる事になる。
オフライン、オンラインへの対応や多彩な解像度への対応等々考えなければ行けない事は色々ある。
でも、HTML5を使うという敷居としては下がったような気もする。

最後のセッションでは、既存のWebアプリをMetro対応する場合の話が出ていた。
少し気になったのは、今回。MicrosoftはMetroアプリという枠組みに関してはかなり力を入れている。
UIに対するガイドラインも充実している。
Metroアプリであれば、どれも、共通した操作性の良さと言うものを体験出来るように目指している。

非同期による通信/操作が基本となり、徹底してユーザーに待たせるような事をさせないようにしむけている。

それと、この既存のWebアプリ移植は果たしてマッチするのだろうか。
UIのガイドラインはアプリ審査に影響を与えるのだろうか?
というか、アプリの審査基準はどうなっているんだろう?

Windows アプリの証明書の要件
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/apps/hh694083.aspx

2.4 ユーザーがアプリのコンテキスト外のエクスペリエンスにリダイレクトすることなく、アプリ内で主要なタスクを実行できるようにする必要がある
アプリは単に Web サイトを開くもの、または単に Web サイトの動作を模倣するものであってはなりません。

まず、そのままではダメだと。
まぁ、これはその通りでしょうね。ただのお気に入りであればピン留めすればいいだけですし。

3.5 アプリは、Windows 8 のタッチ言語に記載されているタッチ操作を完全にサポートしなければならない
アプリは、ユーザーが対話要素をタッチしたときに視覚的なフィードバックを返す必要があります。

ん、これはちょっとどういう意味か微妙かも。
完全にサポートというのはどういう内容の事を言っているのかな・・・。

うーん、さすがに「UIがMetroっぽくない」で審査を落とす事は無いのかな?
どうなるんでしょうね

Windows Developer Day 1

Microsoft社のイベントであるWindows Developer Day 1日目に参加してきました。

今年はWindows8を予定しているだけあって、ほぼその関係セッションで埋め尽くされている感があるイベント。
最近自分自身がWindowsアプリケーションを作っていないという、何とも歯がゆい状態であるのですが、

  • Metroという考え方
  • IE10

を柱として今回のイベントに参加する事にしました。

Metro

f:id:krote:20120425011805j:image

Windows Phoneで一躍話題になったMetroUI。
Windows8でもスタート画面がMetroになっているという事で、デスクトップモードはあるものの
誰もがMetroに強制的に触る事になります。

Metroは電車の窓をイメージ。
電車が動くと風景が横に流れて行く。そんな感じを表現したUIと言うことです。

考えてみると、今のPCディスプレイはどれもワイドスクリーンになっています。
しかし、Webブラウザやワード等のアプリケーションは、比較的縦方向のナビゲーションが多い。
スクリーンの形状はワイドが多くなっているとは言え、すべてがワイドではない以上あまり横方向へ
展開しすぎても・・・って事で、少し横が寂しい状態になってしまいがち。
そういう意味では面白いかもしれないと思った。

また、Windows8の推奨の解像度もそれを表している。
最低ラインとしては1024*768。

この状態でファイナンスアプリを起動するとこんな風になる訳ですが、

f:id:krote:20120425011808j:image

推奨としている1366*768のワイドスクリーンで見ると、右側に続きが見える状態になります。

f:id:krote:20120425012627j:image

1024*768状態では、ただの一枚絵があるだけですが、ワイドで見ると自然に横方向への視線誘導が出来ています。
(ちなみに家のPCではVirtulBoxで動かしていて、解像度をワイドにするやり方がよくわからないのでずらしているだけです)

その他、Metroに関しては盛りだくさんすぎてちょっとまとめきれません。
まだまだ英語の資料が多いようですが、少しずつ日本語訳されている記事を含めながら確認して行きたいですね

Metro スタイル アプリの UX ガイドライン
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/apps/hh465424.aspx

さて、ただしやはり問題となるのはMetroがどこまで受け入れられるか。

今のところ、「見る」目的のアプリケーションに関しては比較的敷居は低いように感じます。
そういう意味ではOfficeでもPower Pointなんかは移植はそれほど難しくはないかも?

でも、「入力する」事を目的としたアプリケーションはかなり工夫がいりそう。
もちろん、入力すると言っても入力の仕方は様々な訳だから一概には言えないんだろう。
ただ、ワードやエクセルはどうしたものかなぁ、と思ってしまう。

この辺り、発想を変えて望まないと行けないのかもしれない。

IE10

いや、実はIE10に関してはそれほど面白いネタがある訳ではなかったんですよね。

実際問題、IE10としては

  • HTML5
  • CSS3
  • Metroモード

という点。HTML5とかに関しては、これまでの延長線上にある話。
そういう意味で新しいネタとしてはやっぱりMetroに落ち着いてしまうんですよね。

Metro版のIEとデスクトップ版のIE。
この違いは基本的に、プラグインの有無になります(もちろんUIがMetroというのはあるとして)

面白いのは、Windowsが64Bit版だった時にIEは64Bitが立ち上がるのか32Bitが立ち上がるのか?が異なると言うこと。
これまでは64OS上でも互換性維持を意識せざるを得ずに基本的に32Bitだったそうです。

ところが、Metroではプラグインが無いと言うことで、その点の互換性を気にする必要が無くなりデフォルトで64Bit版が立ち上がる。
ところがデスクトップ版では、引き続き互換性の問題が持ち上がるために32Bit版が立ち上がるという。
いやはや、苦労しているな。

Metroの特徴の一つに、スタートメニュー上でのタイルに対して情報を送る事が出来る

f:id:krote:20120425011807j:image

Metro IEも、ピンを留める事でスタートメニューにタイルとして登録する事が出来、Metaタグ等でこういった情報を送る事が出来る。
そう考えると、Webアプリケーションで機能別にピン留めしておいて、その最新情報をタイルに表示・・・なんて事も出来そうだ。
タイルの色とか見た目とか、工夫すれば意外と使いどころは多いかもしれない。
これがうまい事回れば、スタートメニューを簡単なRSS状態にする事も可能だったりして。そんなに多くスタートメニューに置きたくは無いか・・・。

まだまだ続くよ

Windows8のRelease Previewが6月1週という事なので、それに向けて少しずつ準備が必要ですね。
Windows Developer Day自体は明日も続きます。

内心ではMetroに関してはだいぶお腹がいっぱいになってきたので、ちょっと変わり種としてHadoopや互換性関連に目を向けて行こうかと。
まぁ、明日は明日の風がふくと言うことでわかりませんが。

Windows8の製品構成が決定

既に報じられている通り、MS公式ブログにて次期WindowsバージョンであるWindows8のエディションや機能構成が公開されています

Announcing the Windows 8 Editions
http://windowsteamblog.com/windows/b/bloggingwindows/archive/2012/04/16/announcing-the-windows-8-editions.aspx

ちなみに日本語の記事としてはマイナビニュースがわかりやすいです

次期OS名称は「Windows 8」に正式決定、8/Pro/RTの3エディションに
http://news.mynavi.jp/news/2012/04/17/077/?google_editors_picks=true

そう、これまで端々でWindows8と呼ばれてきたこのバージョン。
この呼び名って結局これまでは仮だったんですよね。
結果としてはそのまま正式名称に決まってしまいましたが、この流れは続くのかな?
同様に仮名のままで公開されているWindows8Serverがどうなるのかも気になるところですね。

エディション構成としては、VistaやWin7のエディションとは異なり、すっきりと3つにしぼってきました。
これは、あれこれ余計な事を考えなくて済むので非常にありがたい事ですね。
主にMCPを検討した場合に覚える事が少なくなっていいです。

Vistaの時はどのディションが何に向いてるかとか、MS側のコンセプトを覚える必要がある一方で、
実際にはそんなに細かい使い分けを自分自身がしないという何とも言えない気分を味わいましたし。

関係ない話ですが、上の二つのページを見てわかるように、日本と外国とでは対応している機能につけるマークが異なります。
日本では、対応している機能には○を。対応していない場合には×や-をつけますが、
諸外国では対応している機能に×をつけます。

これ、何かの時(ここが変だよ日本人みたいな系統だったと思う)に知ったのですが、こうやって改めて見ると
自分自身が表や仕様書を作る時に、誤解の無いように作らないと行けないな・・・と思ってしまいました。
変に記号に頼らないほうが誤解が少ないかもしれませんね。

SNP(Scalable Networking Pack)の罠

ここ最近、ずっとという訳ではないが頭を悩ませていた問題がようやく原因っぽいものが判明して少し安堵している。

現象としては

  • 当該サーバー上でアプリケーションを操作する分には問題なし
  • 別端末からサーバーに対してアクセスした時に、通信が途絶える(応答がなくなる)
  • サーバー側では端末からの処理要求は来ているが、応答することが出来ずにタイムアウトとなる
  • データ量によって出来たりできなかったりするような動きが見える
  • 単純に大きなデータを受け渡しするようなプログラムを作って検証したら問題なかった

という感じ。
アプリケーション側の問題というよりはネットワーク関連の問題ではないかとは思っていたのだが、帯域に制限がかかっている訳でもないしファイアウォールのルールのような制限を受けているという訳でもなさそう。

結局のところ、原因としてはWindows Server 2003 Service Pack 2から導入されたSNP(Scalable Networking Pack)が悪さをしていたようだ。

Scalable Networking Pack

これは、ネットワークに対してこれまでOS側が実装してきた処理の一部をドライバ側に譲渡させることによって更なる効率化を可能にしようとした技術らしい。
餅は餅屋よろしくネットワークのことはネットワーク担当に任せて、CPUの負荷を下げることが出来る・・・とのこと。

ただ、これが最初に有効状態で出荷されたWindows Server 2003 Service Pack 2ではメーカによるのか組み合わせによるのか。うまく動かないことが多発してMicrosoftが設定を無効化するパッチを出すところまでいってしまったもの。
内容と設定の無効化方法に関してはこちらの記事を参照されたい

ネットワーク設定を標準で使ってはいけない (IT Pro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100824/351391/

実はこれが問題を引き起こすということは2003SP2が出た時に経験していたのだが、今回問題となったサーバーは2008のR2だしいい加減その辺りは問題にならないだろうとタカをくくっていた。
2008サーバーでこれまで問題にはなっていなかったということもある。

結局原因調査のためにネットワークモニタをインストールしてトレースまでとって、トレースの出方が変だったことから再度疑ってみたらビンゴするという結末だった。
この問題の厄介なところは、”いまいちよくわからないけどうまく行かないパターンがある”って見えて原因の予測がたてられなかったところ。
いや、予測という意味では早期にネットワークを疑った訳だが、具体的にネットワークの何が問題なのかが傍目から見えないんですよね。

そもそもSNPはよほどのトラフィックが発生する状況でなければあまり気にしなくてもいいレベルとも見受けられるので、今後は無条件に無効にしてしまうのがいいかもしれないな。

いやはやいやはや、やれやれだ
「やってはいけない」なんて記事が書かれているようなことをデフォルトで有効にしておいてほしくないし、ドライバ側のメーカーもそんな状態を放置しないでほしいというのが正直なところだが、大人の事情があるのだろう。

IE9RCの追跡防止機能(Tracking Protection List)とその利用

昨夜にリリースされたIE9RC。早速家のPCにインストールしてみました。

Download languages for Internet Explorer 9
http://windows.microsoft.com/en-US/internet-explorer/downloads/ie-9/worldwide-languages

インストールされたIE9はVista(32Bit)だとバージョンは以下のようになっています

f:id:krote:20110211182029j:image

これまでとの違いで、一番目につくのはやはり新JavaScriptエンジンChakraによる高速化でしょう。これに関してはこれまでのリリースのたびに、様々な方が検証してくださっています。
週明けにはまたたくさん出てくると予想して、ちょっと新しく加わったTracking Protectionに関して書いてみたいと思います。
何気にこれは、ちゃんと認識をしておいておくべき事柄だと個人的には思っているので。

追跡防止(Tracking Protection)

まずは、設定するとどうなるのか。実際に動かしてみます。

メニューよりアドオンの管理を選択します
f:id:krote:20110211182030j:image

追跡防止を選択し、個人リスト行を選択してから右下の”有効”を押す
f:id:krote:20110211182031j:image

基本的には設定はこれだけです。
この状態で、たとえばYahoo!のトップを開くと・・・
f:id:krote:20110211182032j:image
いつも出てくる右上の広告が消えて、ぽっかりと穴が空いています。ちなみに、全ての広告が消えるわけではありません。読み込まれる広告ももちろんあります。

f:id:krote:20110211183817j:image
何が読み込まれて、何が防止されるかの一覧は、先ほどの追跡防止を有効にした画面で”設定”を押すことで確認することができます。ここにリストアップされているサイト内の要素が防止対象となります。
リストに登録されている内容は、その元々のサイトに直接行けば表示させることができますが、他のサイトでの表示が防止されることになります。

なぜ必要か

Microsoftはなぜ、このような機能をリリースするに至ったか。それを考えてみます。

最近、Facebookの実名制に関して多くのブログで取りざたされています。その一つは、オンライン上でのプライバシーの問題だとも考えられます。
これは、本当に”実名を登録したか”ということだけに限った話ではありません。
ブログやサイトを構築したことがある人であればわかると思うのですが、WEB上での行動解析はかなり進んでいて、サイトを見に来た人がどういう動線でサイト内を移動するのか。また、訪れた人がどういう趣味・趣向を持っているのかという情報を集めています。

発想としては、サイトを訪れてくれた人がどういう興味を持っているのか?を考え、提供者側がサイトを訪問者に合わせた形へ修正・提供していくというものだと思っています。行動ターゲッティング広告とも言います。
ちょうど、楽天が説明をしているページがあったのでご紹介。

行動ターゲティング広告
http://grp01.ias.rakuten.co.jp/optout/

ただ、情報を収集して、それを別な目的で使うこともできるかもしれない。また、情報そのものを商材にすることができるかもしれない。実際問題、条件さえそろってしまえば個人と、行動履歴が結び付けられるのではないかと考えています。

これら情報は、いい方向に使われるかもしれないし、意図しない方向に使われるかもしれない。つまり、はっきり言ってしまうと予測することができないわけです。
IE9では、それらの使われ方を制限することはできないけど、情報を与えないようにすることを閲覧者側に選択肢の一つとして提供することにしたわけですね。

他のブラウザ動向

今回、MicrosoftはIE9でこの機能を実装したわけですが、他のブラウザはこの問題に対してどうアプローチしているのかを軽くご紹介。
Microsoftはともかく、Googleのように情報を収集したり、広告で利益を受けている企業が提供するブラウザで、その利益の元である広告・情報の収集を制限する機能を提供しているのは大丈夫だろうかとも思ってしまいます。

Google Chrome
Chromeは、”Keep my Opt”というChrome拡張機能を2011/01/25にリリースした

Keep My Opt-Outs
https://chrome.google.com/webstore/detail/hhnjdplhmcnkiecampfdgfjilccfpfoe

バージョン云々ではなく、拡張機能側でやってしまおうと言うのがChrome。さらにGoogleはこの機能を他のブラウザにも提供しようと考えているとの話も。Googleツールバーにでも機能として付け加えられるのかもしれませんね

FireFox
FireFoxでは、直接的にブラウザ側が防止すると言うのではなく、広告主側がHTTP Headerに対して仕組みを入れると言うもの。特定のHttp Headerだった場合には、この広告のON/OFFを制御できるようだ。
ただ、これは広告主側が対応を取らなければいけないので、どこまでの効果があるのかというのは不明な状態ともいえますね。

私たちは何を考えるか

正直な話、閲覧者側としては、どう使われるかもわからない情報を、企業に与えるのは少しネガティブなイメージを受けます。ただ、「では、何をブロックするのか」なんてものは選べないのも実情ではないでしょうか。
機能の意図や、それらの必要性と言う意味においては理解できます。が、どこまで・どうやって使いこなしていくかはまだまだこれからなのかもしれないですね。

行動ターゲティングは、閲覧者側に利益がまるでない話ではありません。正しくこれらの認識や仕組みが共有されること。
また、プライバシーを気にするよりも大きな利益が得られるようなサービスと、よりオープンな社会になるのであれば制御をかける人なんて少数になるんでしょうけどね。

さてはて、どうなるでしょうか。
個人的に、この問題を考えた時に一番最初に思いついたのは、エッチなサイトを見るときは注意が必要だ!ということぐらいですが…。(ゲフゲフ

IE9RC & IE9PP8リリース

IE9RCがリリースされるとのことなので、ちょっと夜更かしてみたら・・・

f:id:krote:20110211013539j:image

RCだけじゃなくてPP8までリリースされていた。
確かに、RCを入れると通常のIEが更新されてしまうので、動作確認と言う意味ではPPのほうがいいんだけど、PPはちょっと使いづらいんだよな。
まぁ、何にせよインストールして軽く動かしてみるのは明日にしよう

IE9RCは2/10?

以前から1/28の夜にIE9RCが出るんじゃないか?って話があったけど、今日あったのは発表だけで実際にIE9RCが出るのは2月の10日のようだ

Internet Explorer 9 RC set to launch on February 10
http://bit.ly/hGGYWq

ちょっと肩すかしをくらった感じがしないではないが・・・。
まぁ、こういうのは往々にしてずれていくものか。

直前に話の合った「ActiveX filter」と言うのが通常サイトにおいては影響ないとしても、Webアプリケーション側の対応としてはもしかしたら面倒なことになるんじゃないかな~と言うのが気がかり。
まぁ、ActiveXはMSとしても出しちゃったから面倒を見ているけど徐々に対応しない方向で動いて行くんだろうな