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シャングリラフロンティア(22)

シャングリラフロンティアの22巻が発売されました!

シャングリラ・フロンティア(22) ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ 

表紙はこの巻から登場となる京極です。

途中でゲーム大会を挟んだために結構長いあいだ続いたルルアイス編もここで終了。
次なるターゲットはジークウルムということでしょうか。

クターニッドがギミックボスと言う建付けだったので、今度はどういう建付けのボスになるでしょうかね。
楽しみです。

レベルキャップが外れていったり、今まで取り立たされて来なかったアクセサリー装備二関しての話題が出てくるなど、要素を追加しつつ新キャラの追加。

そして、ヴァッシュの兄貴登場。

どんな話の展開になっていくのか、23巻が楽しみです。

アラバとかもまたどこかで合流するんだろうな、と思うと楽しみですし、、、
というかクターニッドが周回だとすると、アラバも。。。。?
封将はいいとしてアラバは初回のみという扱いなんだろうか?
まぁ、NPCなのでまたルルアイスに行けば初対面のアラバと会えても不思議ではないですね。

次は8月ということなので楽しみに待ちましょう。

問いかけの作法

安斎勇樹著「問いかけの作法」を読んだ

問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術

問いかけが必要な世界背景

本書によれば、組織はこれまでの経営層が「問題(why)」を定義し、現場が「解決策(how)」を磨き続ける縦割り構造であった「ファクトリー型」から、相互の対話を通じて「問題」と「解決策」を探索しながら、経営層は「理念(WHY)」を探究するという水平的な関係が重視された「ワークショップ型」へとパラダイムシフトしつつあるとのこと。

この、ファクトリーとワークショップという言葉は正直ピンとこない部分はあるけれど、トップダウンで物事を決めていく面と、対話を通じてボトムアップに進めていく比率は、以前とは変わってきているとは思う。

その流れにおいて、「答えを与える」のではなく「質問を投げかける」リーダーシップスタイルが有効性であると。
著者は、真の問題解決や組織の成長は、リーダーが答えを指示するのではなく、チームメンバーに適切な問いかけをすることで生まれると説いています。

なんのために問いかけるのか

なるほどな、と思ったところとして、問いかけに対しての2つのモードが示されている点です。

チームのポテンシャルを引き出すため、メンバーのこだわりポイントを深堀りしていき、固定観念にとらわれているようであれば揺さぶるための問いかけを行う。

常に「こだわり」を育てていき、「とらわれ」を疑うという点。

チームミーティングにしろ1on1にしろ、良い問いかけをしたいと考えながらも、”良い問いかけ”とはなにか?に関しての言語化がしっかりと出来ていなかったと感じた。

懸念点

そもそも、この問いかけをするにはじっくりとした対話が必要となり、時間がかかりそうな印象は受けた。
もちろん、人と人の関係なので一朝一夕にはいかないのはわかるので、根気強くやっていく必要がありそう。

こだわりにしろ囚われにしろ、当人自身が気づいていないことを話すことになると思うし、それに気づいた後にどう話を持っていくことができるのかは結構博打になりそう。
正直、それが出来たとして、チームのポテンシャル向上につなげることができるのだろうか?はまさに未知数に感じる。

相手のこだわりというものを尊重するのはわからなくもないけれど、それがそのまま仕事においていい価値観となるのかはわからないし、それ以上に優先させる事項も出てくるはず。それを多様性の一言で認めてしまうのは違うと思うわけですよ。

リーダーの腕の見せ所といえばそうなのだけど、果たして問いかけたあとに対しての対応がちゃんと取れるだろうか、それはそれで心配だ。

ガッシュ2とヘルモード

金色のガッシュ!!2の5巻と、ヘルモード11巻が発売されました

金色のガッシュ!! 2 (5)

ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~ はじまりの召喚士 11

ガッシュ2

ガッシュ2は単話版がちょこちょこと出ているものの、基本的に単行本を待つことにしています。
5巻は表紙にもなっている成長したモモンとウマゴンが復活するところまで。
モモンは前作の後半でかなりシリアスなキャラクターになり、そのまま渋い感じに仕上がっていますね。
そして、相変わらずバリーが強い。

ガッシュの新たな力も気になりますが、どうしても「懐かしのキャラクター勢揃い」感が強くて若干のマンネリ感がなくはないです。

物語として、前に進んでほしいところですね。

ヘルモード

主人公の性格といえば性格なのですが、相変わらず淡々と攻略が進んでいきます。

物語としては、それなりに苦難の連続なはずなのですが、あまりにも主人公が冷静に淡々と攻略してしまうので、読む方としても淡々と読んでしまう感じですね。

この、「主人公が特定ゲームのNo.1プレイヤーで、そのゲーム世界に転生して無双」パターンは数多い中で、転生先がゲームなのかよくわからんゲームっぽい世界を攻略していく。

転生ではないですが、どちらかというとシャングリラフロンティアに近い感じなんでしょうね。

いずれにしても、上位魔神と人間との実力差は大きくある中で、この先その差をどう埋めていくのか。
なんとなく神器を手に入れて神になるとかそういう方向なのかしら?とか思わなくもないですが、楽しみに攻略を待ちましょう

来週にはシャングリラフロンティアの新巻も発売されることですし、楽しみで楽しみでしょうがないです。
ストレス貯まるとついつい漫画を新しく買ってしまったりして、全くスキルアップが進まない。。。

これは、精神安定として必要なんだ!と誰にでもなく言い聞かせている毎日です。

冒険する組織とは

先日公開された、fukabori.fmのエピソード128を聞きました

128. 冒険する組織のつくりかた w/ YukiAnzai

今回のゲストは、株式会社MINIGURIの安斎勇樹さん。
書籍「冒険する組織のつくりかた」を中心としたエピソードとなっていました。

冒険する組織のつくりかた──「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法

正直存じ上げない方でしたが、エピソードを聞く限り面白そうだったので、早速ポチりました。
過去の著作である、「問いかけの作法」だとか「問いのデザイン」も非常に気になるタイトルであります。

本書も非常にボリュームがあるようなので少し時間がかかってしまうかもしれませんが、読んで、活かせるところを実践していければと思っています。

「問い」

難しいと常に考えています。
部下との面談においても、以下に本音を引き出す問いを投げかけることができるか。
また、当人の目標やキャリアなどを導くための適切な問いとは。

考えていくしかないとは思いつつも、これら書籍の中からヒントを見つけ出して答えにつなげていけるようになりたいものです

Software Design 4月号

ソフトウェアデザイン 2025年4月号が随分前に届いてはいたんだけど、ようやくある程度目を通すことができた

ソフトウェアデザイン 2025年4月号

今号の特集は「ドメイン知識とどう付き合うのか?」と「公式リファレンス・man・RFCの歩き方」。

ドメイン知識

ドメイン知識という呼び方はあまり慣れておらず、普段は業務知識と読んでいて、本書でもほぼ同義として考えられている。
ドメイン知識のほうがより業界全体を指し、業務知識が個別企業の業務内容に対する知識を指すような使われ方と書かれているので、これはしっくり来る。

最終的に、開発者として何が問われるか?と聞かれたときに、もちろん言語に対しての理解や技術、アーキテクチャ等に関する知識も大事なのだが、ソフトウェアが何を解決するのか?は結局のところ業務だったりするわけで、私は業務知識だと思っている。

本書では、いくつかの立場別にドメインに対してどう向き合っていくのか?を書いているけれど、これに関しては正直ちょっと残念に感じてしまった。

自社プロダクトや、自社の業務に関する立場という話であれば、それは知らないといけない話であり、よほどの特化した立場もしくは駆け出し出ない限りはちゃんと向き合えよ、という対象だと思う。

一方で、SESや受託など、その時々で対象とするドメインが変わる場合にはそのドメインに対してどこまで理解をする必要があるのか?割り切りも必要になってくる。
そういう立場で、どう効率的にドメインの知識を吸収していくかなど、一つの考えを見れればな、と思ってしまった

でも、ドメインの知識が重要ということには変わりなくいい題材と思う

リファレンス、1次情報へのアクセス

これは、重要性は理解しつつ、読むの大変だよねって話につきてしまうんですよね。

検索エンジンでヒットするQiitaやZennなどの記事、そしてAIなどの返答。その他有象無象のブログたち。

1次情報がしっかりとしているかもしれないが、読むのに時間がかかってしまう面もあるが他の情報は古いかもしれない。

このあたりは、どういう優先順位で見ていくのか次第なんだろうけれど、やはり知りたい内容次第なんでしょうね。

仕様に関して知りたければ1次情報でしょうし、ユースケースであればネット記事でしょうし。。。

でもまぁ、RFCはもうちょっと読めるようにしておかないといけないかな、と思いました。
記事を読むと、とてもじゃないけれど読みやすい構造になってないのが気になりますが。。

いくつか、ざっと読んだけれどしっかりと読み込めてない記事もあるので、のんびりと目を通していきます

アンパンマンの遺書

Audibleにてやなせたかし著。中尾隆聖朗読の「アンパンマンの遺書」を聞いた

アンパンマンの遺書

アンパンマン自体はもちろん知っているし、子どもたちを連れてアンパンマンミュージアムにも何度か行ったことがある。
ただ、やなせたかし氏に関してはそれほど知っているわけではないんですよね。

ちょうど、NHKの連続テレビ小説でやなせたかし氏の話が出ていることもあり、Audibleで取り上げられており手にとって見た。

”やなせたかしの遺書”というタイトルではあるが、遺書というか自叙伝になっており、修行時代を含めこれまでの手掛けてきた内容がわかる。

本書は、できればAudibleで聞いてほしい。

なんの気なしに聞いていて、やたらナレーションが上手だなぁと思いながら聞いていたのだけど、担当している中尾隆聖さんはバイキンマンの声優さんなんですね。
なんか聞き惚れてしまいました。

やなせたかし氏の生涯も、自叙伝だけあって飾らない感じで面白おかしく書かれている。そういう意味では、控えめになっているか、誇張されているかは正直わからない。
でも、中尾隆聖さんのナレーションがうますぎて面白く聞くことができた。

また、アンパンマンミュージアムに行くことがあったら、やなせたかし氏に関してももう少し見てみたいと思った
(あるのかどうかはわからないが)

エヌビディア

「エヌビディア 半導体の覇者が作り出す2040年の世界」を読んだ

エヌビディア 半導体の覇者が作り出す2040年の世界

エヌビディアといえば言わずもがなの半導体企業。時価総額も一時はTOPに到達したといい、株価も10年前から考えるとものすごい上がり方をしている

このNVIDIAのこれまでの道のりを半導体に対する技術的な解説を織り交ぜながら紹介されていた。

特に、日本における半導体企業の衰退やその理由あたりは面白く、先日発表されていたラピダスのニュースも記憶に新しい中、このあとどうなっていくんだろうか?は気になるところ。

半導体生産「中途半端では失敗」 巨額投資の必要性訴え ラピダス社長
https://news.yahoo.co.jp/articles/0df2dbb63383d1ce2eebfa0f2aa08a2706e01214

うーん、2027年の量産開始に向けて5兆円規模の資金が必要とか。。。
経済安全保障や技術的自立性という観点で重要なのはわかるんだけど、実際に巻き返すことができるのだろうか?ということと、そこまで国が投資する価値・必要性があるのだろうか?というところが正直わかっていないんですよね

いずれにしても、もはやすべてのところに半導体は必要となっており、重要性が高いのは間違いない。
その中において、NVIDIAとラピダス、TSMCなどの企業が今後どういうポジション争いを行っていくのか、それらを観測するうえでの一つの知識として面白かったです。

正直、半導体そのものに関しての技術理解はできたとは言えないのでそれはまたどこかで吸収したいと思います。

「傲慢と善良」を読んだ

辻村深月著「傲慢と善良」を読んだ

傲慢と善良 (朝日文庫) 

Audibleで読んだ。。。というか聞いたのだが、12時間を超える内容であったけれど、それなりに楽しむことができた。

全然知らなかったのだけど、映画化もされていたんですね。

本書は、主人公の男女二人とその周囲が織りなす恋愛や人生に対する考え方や思いが表現されていて、ちょっとグッと来る。

自分自身、目立った婚活というものをせずに結婚することができたものの、自分自身としてはそれまで結婚はすることがないものだろうと思うくらい恋愛に縁がなかった。
決して善良だというわけでもないが、傲慢にもなれず、あの頃は本当に恋愛というものや結婚というものから離れていたな、と思う。

よくもまぁ、結婚できたものだ。
これに関しては、妻には感謝の言葉しかない。

一方で、本書に出てくるような駆け引きや嘘のようなものがあったとしても、やはり主人公のように気付かずに私も過ごしたんだろうな、と思う。

なんというか、小説そのものはすごい面白かったとかワクワクするとかはそこまでなかったけれど、単純に女は怖いなと思った。

”「怠惰」なんて存在しない”を読んだ

”「怠惰」なんて存在しない”を読んだ

「怠惰」なんて存在しない: 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論 

読んでいると、度々本書では「怠惰の嘘」という言葉が出てくる。
定義としては下記になる

  • 人価値は生産性で測られる
  • 自分の限界を疑え
  • もっとできることはあるはずだ

自己啓発書ではよく見かける言葉ではあるし、評価や目標設定ではまさにこれ。成長に対して主眼を置くとこうなるような気がする。

逆に言うと、これに反することを怠惰として考えられてしまうことに対して、本書ではそれは「怠惰」ではない、と言うことを言いたいわけです。

言っていることはわからなくもないんだけど、これは「頑張っている人に対して休んでもそれは怠惰ではないよ」という話であって、「怠惰なんて存在しない」という話ではないだろうと思わずにはいられない。

前提に来るのは、頑張りすぎている人に対しての話だろうと。
一方で、そういう人がこの本を取るだろうか?という疑問はなくはない。

なんというか、あまりためになった本な感じは受けなかったのが正直なところでした。

マネジャーが健全なハードワークを続けるための心得 – HBR4月号

HarvardBusinessReviewの4月号。なかなか読み進めることができていませんが、インタビュー記事として掲載されている「マネジャーが健全なハードワークを続けるための心得」が面白かったです

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー20 2025年4月号 [雑誌]特集「持続可能なハードワーク」 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー

今月号の特集は「持続可能なハードワーク」ということで、ハードワークすることに関して焦点を当てています

ともすると、今の主流の考え方はハードワークそのものを否定しかねない形になっているように感じます。
もちろんパワハラ的なハードワークは論外ですし、一昔前の残業が常態化した状態を懐かしんでいるわけでもないですが、本インタビューでも書かれているように、「成果を出すためのハードワーク」は必要に感じるシーンはあります。

もちろん、ハードワークをしなくても成果が出せるように動くということも大事なのでしょうけれど、ある程度の競争が生まれる業務においてそれで成果を出せるのか。勝つことができるのかは別問題ではないかと。

腹落ちハラスメント

インタビュー記事を読んでいて、面白い言葉だたな、と思ったのは「腹落ちできないので、この仕事はしません」というような話題。

では、若手が未知な業務を習得することにおいて体感・体験しない状態で本当に腹落ちなんてできるのか?実践を通してようやく論理と繋がるのではないかという考え方でした。

やりたい仕事だけやっていて成果を出せたり業務全体が回ればそれは一番いいのかもしれませんが、実際のところそれでは仕事が回らないこともありますし、そんな都合のいい仕事ばかりではない。

腹落ちまではいかなくても、どうやってそれらを伝えるのか。
伝え方の工夫で。。。となっていますが、正直結構難しいな、と思うわけなんですよね。
ハードワークという一言で語られていますが、どこからがハードワークなのか。そもそも何をハードとして捉えるのかも人によってまちまちです。

このあたりは教育の難しさを感じずに入られませんし、その人のライフステージによっても変わってきそうです。

嫌になっちゃうテーマですね。。。