読書感想文」カテゴリーアーカイブ

実はとなりにいたりする?

誰がどれだけの資産を持っているなんて分からない。実はあなたの隣にも?って事で「となりの億万長者」を読んだ

となりの億万長者―成功を生む7つの法則
トマス・J. スタンリー ウィリアム・D. ダンコ
早川書房
売り上げランキング: 1581
おすすめ度の平均: 4.5

4 FInd out what the rich do.
4 20代の時に巡り合いたかった。
5 お金持ちになるための“守り”の教科書。
4 高額所得者ではなく、金融資産を持っている人=となりの億万長者
3 あんまり・・・

億万長者の定義

本書で述べている”億万長者”は、収入がものすごい高い人という意味ではなく、莫大な”資産”を持っているのか?ということにフォーカスしている。
つまり、どれだけ収入があったとしても、支出をし続けていれば資産としては貯まるわけはない。実は、億万長者は高級な服や装飾品で身を固めたり高級車を何台も所有していたりするとは限らず、倹約していたりするというのが本書内の調査結果とされている。

収入を越えるような支出をしたり、それに近しい支出をする。これは別に億万長者に限らず普通の会社員であっても同じ考え方は適用できると思う。収入を上げることは短期的にはなかなか難しいかもしれないが、支出を下げることは比較的容易だ。それはわかる。

支出をコントロールする。これは支出をただ単に抑えるというわけではなく”意味のある支出をする”ということに尽きるのだと思う。
つまり、そのお金を投資しているのか浪費しているのか。これの見極めがどれだけできるか…。自分を納得させるために、実は浪費なのにもかかわらず”投資”だと思いこんでしまってはいないか。
他人にとっての投資行動が、必ずしも自分自身にとっての投資とは限らないはずで、これらは自分自身がしっかりと見極めていかなければならないこと。

自分自身が使うためにどれだけ資産が必要で、子供のためにどれだけ資産が必要なのか。もういい加減に真剣にならなければいけないだろうなぁ

革新的ソフトウェア企業の作り方

Eric Sink著。青木 靖訳の「革新的ソフトウェア企業の作り方」を読んだ。内容は、Eric Sinkという人がMSDNのコラムにしるしたものを集めたのだと思う。

Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方
Eric Sink エリック・シンク
翔泳社
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本書はソフトウェア開発者に向けられて作られた本であるけど、実際の内容は完全なビジネス書だと思う。著者はもっと多くのソフトウェア企業が世の中にはあるべきだと考え、マイクロISVという形態を提唱している。
本書で言うところの「マイクロISV」というのは、個人がISV(Independent Software Vendor:独立系ソフトウェア会社)を立ち上げる事になる。ただ、本書で薦められているものは脱サラ起業ではなく、いわゆる”週末起業”的な話。技術者であるソフトウェア開発者がそれを行おうとした場合に何に留意するべきか。どういう方向性で考えて行くべきかが本書では指南されている。
先般、ソフトウェア開発未来会議においてクラウド・コンピューティングが話題になった。ここで個人からみた視点として、iPhoneで言うところのAppStoreを例に挙げ、個人が作成したソフトウェアを世界に向けて配信する方向性の話が聞けた。オフライン会議に参加して、ここに強く共感を覚えたのはおそらく本書を読んでいる最中だったからだろう。

かなり刺激的な内容で、私自身も小さいながらISVに努めている事から色々と学ぶ事が多い一冊だった。また、昨今のクラウドに対する考え方やMarketPlaceがこの時期に出てきたのはもはや自分のためにあるのではないかと甚だ恥ずかしい勘違いをしたくなった。
また、ソフトウェア開発者であるならばぜひ読んでいただきたい私にとってお勧めの本となった。

何を作るのか

どんなアプリケーションを作るのか。技術者の多くにとって不足しがちな商品開発におけるマーケティングの重要性があげられている。私もどちらかというとそうなのだが、”この技術を何かに使えないか?”という出発点ではなく、”この内容を実現するのにはどの技術が使えるのだろうか?”という、本来当たり前の出発点が必要になる。

「重要なのはユーザーにとってどうかということ」というのを覚えておこう。ユーザーが普通の人たちなら、彼らが.NET CLRをダウンロードしインストールする準備ができているだろうか注意して考える必要がある。普通の人々はすべてが「当たり前のように動く」ことを期待している(P.174)

そう、結局のところ技術は技術者にとっては主役なんだけどユーザにとってはどうでもいいことなんだ。Silverlightがどんなに操作性が良くても.Netの生産性が高くて製品の値段が抑えられても、インストールの手間がかかっていたのでは障壁になってしまう。これは意外と馬鹿に出来ないコストだ。言ってしまうと、我々開発者はその技術が一般化するまでは待たなければいけないことになる。ユーザーがアプリケーションを仕事として使っているのでない限り。

また、製品のマーケットの中での位置づけはどうするのか。
最近よく読む”週末起業”だとかの中では主に”その分野の先がけ・パイオニアになれ”という事がしきりに言われている。本書でのアプローチはこうだ

競合を避けることの大きな問題は、それが顧客をも避けることになるという事だ。競合の存在はお金を払っている顧客の存在を意味する。あなたのアイディアで商売をしている人が誰もいなかったとしたら、それが本当にお金になる事なのか怪しいと思うべきだ
(中略)
彼は、一番良いアプローチは「大きくて無能な」競合を見つけることだと言っている。(P.144-145)

完全に新しいマーケット。ブルーオーシャンは認知されるまでに大変大きい労力を要する。個人が週末レベルでそれを広めているのでは何年先になるのかがわからない。また、それがマーケットとして成り立つのかが不明だ。
マーケットの中で出来るだけ無能な競合を選び、そことの差別化を図る。製品の値段を決定する場合にも競合製品と見比べ、さらに価値を高めて値段を上につけて売り出す。もちろん、差別化した内容が、その価格差に適合しているのかは見極めないといけない。
だが、これらを考える基準を作る事が出来るのも競合がいて、そこのビジネスが成り立っているからであろう。やみくもにブルーオーシャンを探してニーズを無理に自分で想像していないか、確認する必要がある。
もちろん、そこにマーケットを見つけ出せるのであればブルーオーシャンを否定するものではない

より多くの失敗をしろ

この本で面白いのは、この主題を書きあげるためにEricが自らソフトを作って試してみたということだ。彼が作った”必ず勝つ方法があるソリティア”。その名も「Winnable Solitaire」だ。だが、彼の試みた今回の挑戦は結果として失敗した。

2004年9月29日の時点で、Winnable Solitaireは6本売れ、あんまりすごくない合計42ドルの収入を上げた。
支出が0だったなら、新たに得られたこの富で豪勢に買い物をするところだが、開発の際、アートワークのために379ドル使った。また、リリースして以来271ドルを広告で使っている。<中略>結論として、私の損益計算書には現在純損失626ドルと記されている。(P.50)

この失敗に対してEricは10の考えを記事にしている。「勝てる」というのは差別化要因としては弱かったのか?別な種類の製品であったなら?等々
これはよく言われる話ではあるけど、成功するためには多くの失敗をし、その多くの失敗から学ぶ必要があるという事だ。今回もEricは「これは素晴らしい失敗の仕方だと思う」、「小さな失敗で私が傷つくことは全くないと思う」等々の記事を記している。
結局のところ、多くの失敗をして学んだとしても次につなげることができなければ最終的な成功を収めることはできない。そのために致命的な失敗をしないための保険なりをかけておくべきなのだろう。
作ったばかりで売れてもいないソフトウェアに一人で惚れこんで、勢いあまって会社を辞めてしまうようなことはするべきじゃない。そこまでしなくてもマイクロISVという形態であれば十分可能性を試すことができるんだよってことだろう。

実際のところ、環境は整ってきていると思う

実際のところこのマイクロISVという事を実践するための環境は着実に整ってきているのではないだろうか。
クラウドコンピューティングは多くの開発者にサービスを提供する場を与え、AppStoreやWindowsMarketPlaceはモバイル端末に対してアプリケーションを配布する一つの入り口としての機能を持っている。
これらの場を生かして、早く、小さくともアウトプットを出していくことが大切なのだろう。エピローグに載せられた言葉をもって今日のエントリーを締めくくりたい

(君の考えは)クールなアイディアに聞こえる。実装はそう難しくないだろう。君にはそれをやる時間がある。基本的に心配すべきリスクはあまりない。このアイディアが良いものか見極めようと多くの時間を使ったところで。結局確かなことはわからないだろう。そうする代わりに、同じ時間をこのアイディアの実装に使う事も出来る。そうすればこのアイディアが良いものかどうかが本当にわかるだろう。

日本語が亡びるとき

以前、日経新聞の文化欄に記事が載っていた水村美苗さんの日本語が亡びるときを読んだ

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

実はこの本、ずっと前に買っていたのですが内容の濃さにやられてしまい、途中で数冊に浮気をしていて読み終えるのに随分と時間がかかってしまいました(^^;

この本を読んでいると、著者の日本語を愛する気持ちがヒシヒシと伝わってきます。かつて、これほどまで一つの言語が世界に広がったことはないのではないか。この現代において英語が読めるか・読めないか。これは多くの知識を手に入れることが出来るか・出来ないかに直結する。そしてそれは日本人に限ったことではない。そうなると、他の”英語以外を母国語”としている人にとっては私たちと同じように英語の文は読むかもしれない。しかし、日本語で書かれた文はどうだろうか?
“読まれるべき文”は必然と英語でかかれるようになるのではないだろうか?それでも日本語が日本人にとって”読まれるべき文”であるにはどうあるべきなのか。

色々と考えさせられる本だった。今までの私は “言葉は時代とともに変わっていく。話し方や話し言葉が変わっても、それはそういうものだろう”と考えていた。しかし、本書を読んだ後で考えると本当に今の言葉は魅力ある日本語として変わっているのだろうか?
少なくとも、若者言葉を見ている限りでは余りそうは思えない。日本語がどうあるべきなのか。
私は子供のころからそれほど本を読んでいるわけではない。大学、そして社会人になってからも本を読む週間がそれほどあったわけでもなく著者の言う”近代日本文学の古典”で表されている日本語の素晴しさ。これに関しては正直今の私には分からない。
しかし、非常に興味は沸いてくる。私が、日本人が、日本の文化を知るために。読んでみようかな

if you go fast…

別所哲也さん著「夢をカタチにする仕事力」を読んだ

夢をカタチにする仕事力 (光文社新書)
別所哲也
光文社
売り上げランキング: 131958
おすすめ度の平均: 4.0

5 日本の映画史に名を残す人になる
5 プロジェクトの成功は、プロジェクト・マネジャーの情熱です
2 熱意とあるべきビジョンは必ずしも一致しないんだなぁ
5 感服すべき行動力

目次

  • プロローグ
  • 1章 「ショートショート フィルムフェスティバル」とは
  • 2章 夢をカタチにする方法
  • 3章 夢を持続する方法—-人とのつながり
  • 4章 映画祭のグランドデザイン—-夢は自分で歩き出す
  • エピローグ

俳優・別所哲也

正直言うと、私は余り芸能人に明るくない。昔からドラマを余り見ないこともあるけど、テレビの中の人の名前と顔を覚えることができないことにある。たぶん一番の原因は「自分のこととして考えられない対象」だからなんだと思う。
覚えられるのは、せいぜいお笑い芸人のみだ。顔が特徴的だから(笑)
そんな私がこの本を手に取ったのは一重に「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)の著者である美崎さん主催の「築地朝食会」にゲストとして出るという理由から。
いやはや、何とも何とも。不純な動機である。

本書は俳優である別所さんが実際に映画祭というプロジェクトを成し遂げる中で身に付けた仕事術を紹介している

If you go fast…

仕事術や仕事力というと、どちらかというとノウハウを思い浮かべてしまいますが、本書の中で別所さんが書いていること。実はそのほとんどは仕事に対する向き合い方や心構え。そういったものが中心になってきています。

  • 次があると考える、あるいはうまくいってから段階的にやっていく、という考え方は、僕は嫌いです。これは「いただいた仕事を精いっぱいやらなければ次が無い」という俳優の仕事で培われたメンタリティーが大きく影響しているかもしれません(P.92)
  • 「僕がもし明日、交通事故とかで死んでしまったら、どうする?」「それで終わりか?」「だったら君たちはいなくてもいいってことか?」なんて言い方で発破をかけています。(P.136)

特に本書の中でたびたび出てくる「If you go fast, you go alone. If you go farther, go together」(早く行きたいのであれば一人で行きなさい。遠くに行きたいのであればみんなで行きなさい)という言葉は、なかなか。なるほどと思った。
確かにそういうところはある。
特に技術系の仕事をしているとそういう印象を強く感じてしまう(と思う)。何かしら調べ物やモノを作る時に、人に教えたり私事をしたりするよりは明らかに自分でやってしまったほうが早い場面は結構ある。特に、人に任せて思うような結果がいつまでたっても出てこない時。自分自身の仕事に対する姿勢が厳しければ厳しいほどその思いは強くなってしまうだろう。
時として、それを最終的に自分の手でこなしてしまう時もあるけど、それを最初から行ってしまっては最終的に全員の利益につながらない事が多い。自分自身がより高みに成長するためにも、今の自分の仕事を人に与えるという考え方もあると思う。

目的は早く行くことなのか
それとも遠くに行くことなのか

しっかりと見極めて歩いていかなければいけない。
今の私の課題は、「では、どのくらいまでの状況を許容するのか」の見極め。任せるというのは放置することではないのである程度フォローはするが、時として自分が手を出さなければいけない場面もあると思う。
全体として、遠くに行くために。私自身、遠くに行くために。
何を考え、どう動くのか。
難しいのぅ

お金を稼ぐ

「お金を稼ぐ!勉強法」を読みました

「お金を稼ぐ!」勉強法

「お金を稼ぐ!」勉強法

最近、いわゆる勉強本ばかり読んでいるなぁ。あれこれ勉強しようとしているけど本当に自分は何かを身につけているんだろうか?なーんておぼろげに考えながらネットを見ている時にいつもよまさせていただいている

【Amazonキャンペーン有】『「お金を稼ぐ!」勉強法』藤井孝一 (マインドマップ的読書感想文)
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51470515.html

「お金を稼ぐ!」勉強法 「学んだこと」を「お金に変える」技術 (俺と100冊の成功本)
http://blog.zikokeihatu.com/archives/001395.html

の両者のレビューを見て、即買いを決断しました。いつも参考にさせていただきありがたいです。

本書は何のために勉強をするのか
その勉強にはどういう意味があるのか?
ただの自己満足の勉強になっていないか?
あなたのその勉強はあなたのやりたいこと
実現したい事へちゃんと向いているのか?

等々いろいろなことを考えさせられる本でした。

はい、とても耳が痛かったです。おぼろげに思っていたことだけにとても効きました。もちろん、これまで本を読んで学んできたことは私自身の糧としてなっていると思うのですが、じゃ、自分自身の。そう、収入に対してプラスに働いているか?と聞かれると結果は出ていません。考え方として、いろいろな意見を自分のものにすることで最終的に給料が上がる事になるかもしれませんが、具体的にどうか?また、会社に依存しない自分の収入を得ることを考えているか。

結局のところ、私はあまりアウトプットをしていない事に気がついた。どういう方法があるのか。それらは考えていかなければいけないが、インプットだけしかしてない状態では何も生まれはしない。この本はまた読み返さなければ!アウトプットを増やし、そしてその勢いでインプットを増やすのだ

Rubyで作る奇妙なプログラミング言語

先日、小飼弾さんが紹介していた本を読んでみた

言語で遊ぼう! – 書評 – Rubyで作る奇妙なプログラミング言語 (404 Blog Not Found)
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51161001.html

Rubyで作る奇妙なプログラミング言語 ~Esoteric Language~
原 悠
毎日コミュニケーションズ
売り上げランキング: 9988

私はRubyに関しては記事を読んでいる程度。インストール自体はしてみたけど、実際にプログラミングをしているとはいえないレベルですが、それでも特に問題なく読むことが出来ました。基本的に何かしらの言語をやっている人であればこの本を読むことには苦労はしないと思います。ところどころでRuby文法に関しての注釈が入っているので。
面白いのはRubyが~というわけではなく、やはりこの”へんな言語”Esoteric Languageを作ろう!という趣旨。Wikipediaにも

http://en.wikipedia.org/wiki/Esoteric_programming_language
There is usually no intention of the language being adopted for real-world programming. Such languages are often popular among hackers and hobbyists.

なんて書いてある。実用性そのものはないけど、面白さからくる”プログラムは楽しい”という感覚を味わうのにとてもいいのではないだろうか?会社のメンバーを見ていると、仕事であれこれ言われながらコードを書き続けていて、本当にこの人たちはプログラムを楽しいと思っているのだろうか?と心配になってきてしまう。なんだかとても疲れているように見えてしまうのだ(肉体的に疲れている部分もあるのだろうけど)。
息抜き代わりに一つお題を与えるのもいいし、本書での”Starry”のような発想で言語を考えてもらうことは新人教育の一つとしても実は面白いのではないかと思う。
なんだかわくわくしますね。

セイント☆4

待っていました。出ましたよ「聖☆おにいさん4」

聖☆おにいさん 4 (モーニングKC)
中村 光
講談社 (2009-10-23)
おすすめ度の平均: 4.5

5 お寺さんには好評?
4 面白いけど・・・・・
5 本気で癒される…
5 いい意味で「日本は今日も平和です」
5 ネタとクオリティーの維持、継続力にマル!

もはや説明する必要もないかもしれないが、仏教のブッダとキリスト教のイエスが下町で下宿暮らしをしているという漫画ですね。
仏教やキリスト教に登場する人物を面白おかしく登場させながら、コミカルな日常を描いていてとても面白いです。

直接関係ないんだけどさ

読んでいて思うのは、自分の仏教に対する知識の少なさである。
キリスト教に関して詳しいのかといわれると、特に詳しいわけではないのだが、キリストの生誕や、ゴルゴダの丘での磔刑等一般的な知識は持っていると思う。ただ、それに引き換え仏教の祖であるお釈迦様(仏陀)に対する知識は無い。
私の実家はどちらかというと宗教に関しては無頓着であったので、そういうことにはうるさくなかった。ただ、それでも宗教でいうと仏教の一派である(浄土真宗・西本願寺派)。なんだか親鸞のほうがまだ少しは知っていそうだ。

ううむ。まかりなりとも日本は仏教徒の多い国なのにこうも知らないのだろうか。
それとも私だけなのか???
私だけなのかーーー?

ゼロ

ゼロという漫画があります

最新刊で70巻になるので、そこそこの人気はあるのだと思うのだけどこれまでこの漫画を読んでいるという人にめったに合わない。というか、書店に置いてないケースも多く、最新刊を手に入れるのにいつも苦労する。
本は基本的に文教堂で買うことにしている(株主優待で5%OFFだから)のだけど、こればっかりはAmazonで注文してしまおうかといつも思うくらいだ

この漫画、おおざっぱなあらすじとしては主人公のゼロが様々な美術品や骨董品。ありとあらゆるものを再現することで事件や謎。問題を解決していくお話。
ただ、普通の漫画と異なって、対象となる美術品や作者に対する注釈がかなり細かく書かれている。一部は作者によるフィクションも混ざっているが、基本的なところは分権によって裏付けられた情報であることもあってなかなか読みごたえがある。
どこからが真実でどこからがフィクションなのか分からないので鵜呑みにするのは危険かもしれないが、一般レベルで考えれば勉強になると思っている。

いつもいつも思うのだが、ここまでの内容をよく書き続けられるなぁ・・と。
題材となる作品は数多にあれど、それらに対する知識を得るのはなかなか大変。70巻まで書き続けられる作者の知識量にただただ感服である。
これからも楽しみな作品だ

日本人が知らないウィキリークス

日本人が知らないウィキリークス (新書y)
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小林 恭子 白井 聡 塚越 健司 津田 大介 八田 真行 浜野 喬士 孫崎 享
洋泉社
売り上げランキング: 3874

Twitter上でちょろちょろと本書に関してのTweetを見かけ、「そういえばWikileaksって騒がれているけど、そのものに関してはあんまり知らないなぁ」と思い手に取ってみた。
本書は7人の著名な方々が、それぞれの見識に基づいてウィキリークスに対して意見を述べている。
特に7人の意見につながりというものはないように感じたが、とりあえずWikileaksのこれまでや背景に関してはとりあえず理解できた。

日本人の知っているWikileaks

タイトルの「日本人が知らないウィキリークス」。特に7人の話の中でそういったキーワードが出てくるわけではない。つまり、タイトルは後付けで編集あたりがつけたのかもしれない。ただ、”知らない”ってことがあるのだから”知ってる”こともあるはず。そこで単純に私が本書を読む前にWikileaksに関して知っていることを思い出してみる。

まず、Wikileaksを私が最初に知ったのは米国の公電暴露事件だ。それ以前にも名前だけは聞いていたが、その実を知ったのはこの事件なので初めてと言っても差支えはないだろう。

アメリカ外交公電ウィキリークス流出事件(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%96%E4%BA%A4%E5%85%AC%E9%9B%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9%E6%B5%81%E5%87%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

また、TEDでのアサンジに対するインタビューもあったのを覚えている。

ジュリアン・アサンジ「なぜ世界にWikileaksが必要なのか」
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/julian_assange_why_the_world_needs_wikileaks.html

とりあえず、こんなところだ。名前は聞いていて、なんとなく何やってるのかもわかってはいるんだけど、それはあくまでもなんとなく。実際にWikileaksのサイトを見たこともない。
ちなみに私は、現在家にテレビを持っていないと言う、一般的に考えると比較的稀な環境で生活しているので、テレビニュース等で大々的にやっているとすると、その情報量には大きなハンデがあるかもしれない。ただ実際のところ、日本ではWikileaksに関しての報道は少ないと思う。
その理由の一つには、日本の暴露話としてはそれほど大きいものが出ていないからと言うことも考えられる。が、Wikileaksがネット上にあることも、一つの要因なのかもしれないな、、、と個人的には思ったり。
日本のマスコミは基本的にネット上の産物に対しての対応が変だ。

日本人の知らないウィキリークス

さて、そんな前情報の私が読んでみたわけなんだけど。。。
それぞれの分野での著名な方々が書いているからなのかもしれないが、誰に対して書いているのかがよくわからないと言うのが正直なところ。いや、なんというか、まるで同業のメディア人に対して書いているようにすら思える。
もちろん、一通りのWikileaksのこれまでや理念といったもの。また、その影響に関して書いてあるので、私のような一般人がそれらの全貌を知ると言うことに関してはそれほど問題はない。
ただ、それぞれの著者が言わんとしていることが、まるでメディアへの檄文のようにも感じる。
「このままじゃあかんよ」
って感じで。

結局のところ、一般人に対してウィキリークスのサイトへと向かわせるわけでもなく、ましてやウィキリークスへのリークへと結びつけるわけでもない。
確かにウィキリークスに関しての考察と言う意味では読みごたえがあるのかもしれないけど、これを読んでどうさせたかったんだろう。
やっぱりメディア関係者向け?と思ってしまった私は、単純に考察が甘いだけなのかもしれない。

Amazonの書評でも大絶賛だしね!
うーむ

労働法のキモ

2時間で分かるのか?

労働法のキモが2時間でわかる本

労働法のキモが2時間でわかる本

ストーリー仕立てになっているので、かなり読みやすい。2時間でって言うのは十分可能な範囲かな?
ストーリーの舞台になっているのが中小企業なので私にはとても共感するところが多かった。これは比較的規模の大きい、会社組織としての”仕組み”がちゃんと整っている企業に勤めている人はどう思うんだろうか?「こんなことあるわけないじゃん」って思うのかもしれないなぁ
私が勤めている会社は、つい最近になってようやく色々と整い始めている。労働基準監督署から注意を受けたこともあったり色々とあったようである。ただ、よほど経営者の意識がちゃんと変わらないことには。いや、経営者というよりは実際にこれらを整備する総務のような部署のトップが変わらないことには結局のところ形骸化してしまう現実もあると思う。
会社組織としての仕組みがどうあるべきなのか。どういう考えの下で労働法が成り立っているかを知るきっかけになる本としては読みやすくかなりいいとは思う。
ただ、実際に中小企業に勤めている人間からすると、「でも実際には・・・」って思ってしまうところもあるのも事実。知れば知るほど、、、、
いや、もっと正確に知ることによって変えていかないといけないということか。