読書感想文」カテゴリーアーカイブ

同士少女よ敵を撃て

本屋大賞2022を受賞したということで、書店店頭で並んでいた「同士少女よ、敵を撃て」を読んだ

発売が2021年11月ということで、ロシア軍のウクライナ進行を受けて書かれた小説ではないですが、なんというか、すごいタイミングで出てきてしまったな、と思わずにはいられない内容でした。

と言うか、小説ってすごい久しぶりに読んだなぁと改めて思った。
小説、読んでますか?

ビジネス書や技術書と異なり、小説を読む動機は何なんだろう?とふと考えてしまう自分がいる。
物語を楽しむということは、別に悪いことではないとは思うんだけど、本作のように500ページ近い作品になると読み終わるのに非常に時間がかかる。

映画や漫画の場合はそういう意味では簡単に消費できるコンテンツなんだろう。

本の場合、どうしても文字でしかないので、描写は基本的に想像に頼る部分が大きい。読む人によってその部分の振れ幅は出てくるものなので、頭の中を覗いてみると人によってすごいことになっているんだろうなぁと思う。

一方で、ビジネス書を読んだからといって、自分の行動に何かしら影響を与えるくらいのものにあったか、と言われるとなかなか難しい。
もちろん、それは本に問題があったとは限らず、読み手側の問題も多分に含まれているのは間違いない。

好き嫌いは色々あるんだけど、あまり気にせずにあれこれ思いのままに手に取ってみるのが、意外といいのかもしれないと思えてきた

次は何を読もうかしら

データモデリングで頭の体操

今まで、定期購読はしているものの、なかなか有効活用できていなかったWEB+DBプレスですが、今月号は結構読むことができています。
これも通勤の効果でしょうか?

特集の一番目は「実践データモデリング」

私自身、前職では基幹系の業務システムパッケージの開発に従事していたこともあって、題材として登場する「発注」や「出荷」といった業務のデータ構造や業務知識に関しては知らないわけではない。むしろ、一般的に考えると詳しい方なのでは?と思わなくもない。
というわけで、読みながら勉強になるな、と思う反面、やっぱりこのあたりは難しい問題だよな、と思ってしまうんですよね。

ソフトウェアを作る上での複雑さへの挑戦

現在は基本的に大きいプログラムを作るのではなく、責務を適切に分割し、シンプルな単位でのプログラムを組み合わせてシステムを作るのが良いとされている。

これに関して異を唱えるつもりはあまりない

前職でも、パッケージを作ったとしてもバージョンアップを考える必要があり、バージョンアップの際には過去との仕様互換性を保ちながら巨大なプログラムを新しい言語なりで作り直すとか、デスマーチ確定な感じだった。

パッケージのバージョンアップには多大な工数と期間を要し、既存顧客からは仕様の互換性に関して文句を言われ、新規の顧客からは不具合を指摘される。
もうちょっとうまいことできないものなのか。毎回スクラップ&ビルドはもうやりたくないと。

そうではなく小さいプログラムにする。更には責務の分割、モジュールの分割を進めることで、サービスを切り出す。
そしてサービス単位でバージョンアップすることを可能にしていくというのが今の流れで、その最たるものがマイクロサービスなんだと理解している。

本書でのデータモデリングも、単一テーブルにあれこれ詰め込むのではなくて責務を分割統治していくのが基本だ。

システムとして何を優先させるべきなのか

一方で、この方法だとそもそも取り扱う業務数が多い基幹系システムだと、テーブル数がかなりの数になるのでパフォーマンスの懸念は生じてしまう。
テーブル数が多くなることで、一つ一つはシンプルなんだけど、数が多すぎてひよるということもある。

特にパフォーマンスに関してはこだわりが強い人達が多いのも基幹系システムのユーザ特徴だ。
メインフレームCUI画面とWebブラウザを比較して、おそすぎると言われるの辛いよね。

データモデルをシンプルにするということは、基本的には機能もシンプルになっていくものだと理解している。
一方で、一目ですべての情報を把握したい。より多くの情報を画面に詰め込みたい。しかも早く。みたいな要求も当然のようにやってくる。

なぜなら、今がそうだから、みたいな理由で。

SoRである基幹システムのユーザは、システムを使って入力することが業務なのではなく、価値を生み出す業務は別にあるという認識は強い。
画面遷移なく、ショートカットキー盛りだくさんで何分でどれだけデータを入れられるかや判断できるかの選手権が行われている。

あれもこれも表示させる画面を超スピードで表示させるには、できるだけテーブルJOINを少なくするような、言ってしまうと下手くそなデータモデルだなぁと言われるようなテーブルになりそう。

それもこれも、個別最適化されたような過去のカスタマイズ遺産みたいなものがだめなんだ!って言うのは簡単なんだけど、ソフトウェアかくあるべきみたいな喧嘩をしてもしょうがないしね。

実際のところ、現代においてもパフォーマンス上やっぱり問題なのだろうか?みたいなところに関してはわからないのだが、こうやって頭の中で考えると言うのは結構楽しいものである。現実は厳しいけれど。

そんなことを思った2022年の夏。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私は元気です

ゼロからわかるファイナンス思考を読んだ

元Mixi社長で、Voicy「論語と算盤と私とボイシー」のパーソナリティである朝倉さんの著書、「ゼロからわかるファイナンス思考 働く人と会社の成長戦略」を読んだ

本書は、2018年に出版されたファイナンス思考のエッセンスを集めた形と言うことだった。

企業の価値

以前、ちょこっと投資関連情報を取り扱っている企業の仕事をさせていただいた際に、業務知識の習得という点で勉強したことを色々と思い出した。

その時の認識としては、企業の活動は、企業価値を最大化するための活動であり、企業価値はいわゆる時価総額であった。つまりは株価を上げることができるのか?ということなんだろう。
本書では、企業価値を「その会社が将来にわたって生み出すと期待されるキャッシュフローの総額を、現在価値に割り戻したもの」と考えている。

株と言うのは、結局のところ今その株を買うことで将来的に値上がり時の利益もしくは配当による利益を得ることの期待から株価が決まっていくことを考えれば、言い方は違うけど同じことを言っているのだろう。

また、資産に関しても考え込んでしまった。

本書で取り上げているような、特定のプロダクトやサービス。設備などを保有している企業ではその資産に対して価値があり、それを育てていくことになる。
一方で、IT業界には受託開発やSESなどの業態もあって、そういう場合の資産ってなんだろう?と頭をかしげてしまった。

多分、答えとしてはノウハウや社員が資産という話になりそうな気もするけれど、流動性の高い業界においてそれってすごい怖い話だよね、と感じる。
もちろん、プロダクトやサービスなどを持っていたとしても、実際のところキーパーソン数名で成り立っている場合もある。
そう考えると、企業は社員にとっても所属し続けたくなるような価値を提供する必要が生じることになり、最終的にはここが明暗を分けるところなのかもしれない。

我が家の価値

色々と頭の中で考えてみたこととしては、考え方を”我が家”に当てはめるとどうなるんだろう?ということ。

この場合、収入としては給与収入や投資による収益があって、我が家の価値を最大化する。将来にわたって生み出すと期待されるキャッシュフローの総額を大きくするためにはどうしたら良いのか?ということになる。

家計簿で考えるのであれば、出費に対して科目として「消費」なのか「浪費」なのか「投資」なのかをはっきりさせ、その投資効果を考えて行動するということになるのだろう。

将来的にキャッシュフローを大きくする可能性の低い、単純な趣味であったとしても、企業で言うところの福利厚生と考えればよく、ようは収入に対してどの程度の割合を振り分けるのかを考えようということになる

将来にわたって~という話で言えば行き着く先には子育てがあり、塾や習い事みたいなものも入ってくるんだろうなぁ、、と考えた。

ズボラな私は、現状でどの程度の割合でこれらが行われているのかを家計簿つけておらず把握できているとは言い難い。
あまり細かい内容はおいておいて、大体どれくらいになっているんだろう?を把握するためにも、昔使っていたZaimを久しぶりにインストールし直してみた。

パーパス

一方で、家庭においてそんな投資効果ばっかりを考えていいのだろうか?と思わなくもないが、それは企業に関しても同じことで、利益ばかり求めていいのだろうか?という話はある。
ちょうど今月のHBRがそんなテーマとなっていた

結局のところ、両方考えて考えて考えて、必要に応じてどちらを取るか選択しろってことなんだろう。
逆を言えばどちらかだけではだめですよ、と。

最後に

本書を読んで、ファイナンシャルプランナーや簿記。はたまた仕事で勉強したことなど色々なことを思い出させてくれる機会を頂いた。ありがとうございました

「その仕事、全部やめてみよう」を読んだ

現クレディセゾンCTOの小野さん著作「その仕事、全部やめてみよう」をKindleで購入。読んだ

読みやすい内容だったので、サクッと読むことができた。
その中でも特に思った箇所に関して。

ラストマン戦略

「ラストマン戦略」とは、グループ内で自分が一番になれそうな領域を決め、「あの人がわからないなら、誰に聞いてもわからないよね」という、いわば 最後の 砦 とも言うべきスペシャリストを目指す成長戦略

この戦略は社会人数年目の時に考え、やっていたのでよくわかる。周りが情報系の学部卒が多い中、プログラミング初学者だった私からすると何かしらの武器が欲しく、人が持っていなかった武器を探る必要があったのだ。

よくわかる一方、そこからの発展だったりその先を見据えた動きを取れなかった。確かに、ある一定のポジションは確保したが、あくまでそのグループの中でのラストマン。
小野さんのように、そのグループがハイレベルであればそのラストマンは権威となりうるが、小組織においてはただのお山の大将。
グループを広げていく必要があったのに、そのグループで満足してしまったのだろう。

ただ、お山の大将も気持ちいいんだよね。特に、周りに対して劣等感を抱いていた人間にとっては。そう言ってできたコンフォートゾーンを脱するためには本書の中にもある通り、小グループから業界全体に向けて動く。もしくは「リスクをとる」形か。

15年くらい遡って頭叩いてきたい。
というわけで、入社5年目くらいまでの若手にちょっと紹介しておきたいところ。

駄文

もう随分と前の話になってしまうが、実は著者とは何度か仕事の関係でお会いしたり話を聞かせていただいたことがある。私がTwitterを始めたのも、そういうサービスがあって面白いという話を会話の折に聞いた事に端を発していたりする。
本書の内容もところどころ、当時お酒飲みながら聞いた話が混じっていて懐かしく思った。(お友達というレベルではない)

同年代という親近感と、頭の出来違いすぎね?っていう劣等感が色々と混ざり合った複雑なところはあるが、素直にすごい人という事には変わりなくどこまでも頑張って欲しいところ。

自分も頑張らな。。

マインドフルネス本を読んだ

Amazonで少しセールをやっていたので、少し気になっていた本を購入。
読み終えたので、久々に感想をば。

マインドフルネスという単語は、数年前に結構流行った印象であり、実際にこの本も2016年と3年も前の本だ。
マインドフルネスに関しての本や記事はしっかりと読んだことがあるわけではないけれど、ざっくりとした感触としては「くじけないように自分を鼓舞する」という印象を抱いていた。

ところがどっこい、マインドフルネスというものがどうかは別として、本書が取り上げていたのは「瞑想」だった。

瞑想。

スピリチュアルな話になってしまいやしないかと心配しそうな出だしである。
そこに、科学的な根拠という形で様々な話が出てくるのだが、正直言ってしまうと長い。
書いてあることは、シンプルに感じるのだけれど、似たようなことを大げさな言い回しで繰り返されるような印象を受けてしまった。

理解したわけではないけれど、私の非常に浅い理解では、「とりあえず、落ち着け」という話なんだろう。
色々とあるけれど、すぐに反応をするわけではなく一旦落ち着いて、全体を俯瞰し、相手と自分をしっかりとみた上で行動をする。
それを無意識にできる習慣レベルまで持っていくための、段階を踏んだ練習のような。

すぐに情動に駆られて動いてしまったが故に、後悔することはやはり何度もあるし、その度に自分の浅はかさを感じるところではあるので、この考え方自体には大いに賛同するところではある。
ただ、実感として感じるレベルには瞑想を正しくできてはいないんだと思う。

とりあえず、いくらかやっては見るんだけど、果たして実感できる日がくるんだろうか?
本を読んだだけではわからないところですね。

天気の子を見に行った

先日、久しぶりに時間が作れたので、妻と「天気の子」を見に行った。

公開されてから随分と時間が経っているのと、平日に見に行ったこと。さらに時間の都合があうのが4DXしかなくてしぶしぶお金を追加してそちらで見たという事もあって、シアターはガラガラ状態だった

新海誠監督の作品は基本的には見ている。
「ほしんこえ」発表した時にすげーって思って、「雲の向こう、約束の場所」に関しては当時、単艦上映だったが足を運んで見に行ったりもした。

基本的にこの監督の作品のストーリーは似通っている。
「天気の子」も見終わった後の妻の一言は「何にも変わってないじゃないかー!」だった。

甘酸っぱいような、青春的な。
そういったものは、個人的には何度でも楽しめるもので、見ていて若干恥ずかしくなるところはあるけれど、それはそれで共感しているという事なんだろう。
そういったものを、毎回楽しむことできるというのは個人的には新海誠監督の作品の良さでもあると思っている。

とは言え、4DXである
今まで体験した事がなく、今回の「天気の子」が初めてだったわけだが、正直いうと微妙だった。
風が吹いたりするシーンでは風が確かにくるのだが、音が若干うるさい。映画を見に来ているのに、映画以外のブォーっていかにも設備的な音が聞こえてくるのは正直がっかりだった。
雪のシーンでは前方だけになんか舞っていたし。。。
椅子が動くのはそれなりに面白い演出だとは思ったのだが、それ以外はあまり合わなかったように感じる。
この辺りは、さらなる進化を期待して、本当に臨場感を感じられるようになっていってくれればと思う。

気になっていた筋肉本を読んだ

少し前に、Kindle日替わりセール(月替わりだったかも?)で少し安くなっていたので購入
前々からこの人の本はとても気になっていた

超 筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超・科学的な理由
Testosterone 久保 孝史
文響社
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Amazonのレビューでも散々書かれている話ではあるし、タイトルからもわかる通り、
勢いやノリだけで突っ走る感のある本だった。
よくこの人の本、このネタだけで何冊も出てるよな・・・。中身違うのかな??

「科学的な理由」とタイトルにある通り、色々な論文や学会の発表を取り入れながら
筋トレに間することを紹介しているので、知識としては面白く読むことができた。
一般的に筋トレをやる際の注意点に関して、実際はそんな事はないんだよっていう感じのトリビアめいた話も数多くあった。

もちろん、そうはいっても色々な研究はあるし、論文になっているからと言って正しいのか?という点に関しては結構疑問だよね〜と思ってしまう私は天邪鬼なんだろう。

また、筋トレの素晴らしさや、正しい筋トレを行おう!と書かれてはいるものの、
正しい筋トレは?という点に関しては書かれていない。
それらに関しては、やはりジムにいって適切な指導を仰ぐというのが正解というところか。

しかしなぁ。ジムはなかなかいくタイミングがなぁ。
そして、家での筋トレはなかなか続かない。
しかしながら、年々体重は増える一方なのでこのあたりでなんとかせな・・・。

一番真っ先に見直さないといけないのは食事制限なんだろうけれど、
めいいっぱい食べるということが生きがいとなっている私にはなかなかきつい。
となると、やはり運動するしかないか〜。

というわけで、今年1年かけて5kg痩せるべく頑張るぞ

マイクロサービスアーキテクチャ

だいぶ以前に購入したものの、ダラダラと時間をかけてしまった、マイクロサービスアーキテクチャをようやく読み終えた

マイクロサービスアーキテクチャ
Sam Newman
オライリージャパン
売り上げランキング: 89,511

元々、興味を持って読んでいたのだがしばらくの間、読むのが停滞してしまっていた。
ところが、仕事上でも上司がキーワード的に使い始めようとしていた。
この辺り、正しく理解していないと非常に危険な匂いがするぞってことで慌てて再開。

色々と解説してくれているが、1〜2章が中心でそれ以降は基本的な考え方というよりはプラクティスが多く、
自身が思い描くアプリケーションに適用できるかどうかによってすっ飛ばしてしまってもいいかと思った。

テストの自動化にしても、マイクロサービスにしても、どの粒度までやるのが適切な単位なのか?ということに関してのバランス感覚は、経験といいお手本が必要に思う。
サービスを小さくすればするほど、利点と欠点が最大化されて行くという言葉が本書にも出てくるが、まさにその通りなんだろう。

ただ、これら設計プラクティスは何を実現するためにやるのか?という、当たり前のところをしっかりと考えた上でやらないといけないということを再認識。
どうしても、技術的な視点で取り入れてしまいがちだけれど、技術はあくまで方法であって、達成すべき目標だったりは別にある。
なんの問題を解決したいのか?何を達成したいのかを考えた上で、どうこのプラクティスを活用して行くべきか、考えていきたい。

余談だがこの本、Amazonでは紙しか売っていないのかな・・・。オライリーで購入したものをKindleに送って読んでいたんだけれど、
Amazonで買わないと、ハイライトが参照できなかったりとあとで内容をまとめるのにとても不便。
なんとかこの辺りなんとかして欲しいところだ。

 

これからのSierの話

このところ、本は買えどもなかなか読み終えることなく積まれていく日々でしたが、
ひょんなことから Kindle Unlimited に入ってしまったのでせっかくと言うことで本を物色。
システムインテグレーター社の梅田さん著があったので手に取り読んで見た

これからのSIerの話をしよう エンジニアの働き方改革 (Think IT BOOKS)
梅田 弘之
インプレス (2017-09-08)
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タイトル通り、Sierで働く人に向けたエールのような感じの内容。
特別新しい話があるわけではないんだけど、語られていることができているだろうか?に関しては正直耳が痛いところだ。

特にこの1年は色々と迷走している自信がある。

色々と覚悟を持ったつもりで1年を過ごしてきたつもりでいたけれど、結局のところいいように流されているだけ。
本書で言うところの、自分自身のコアコンピタンスであったり、キャリアプランというものがしっかりと構築することなく動いてしまっている。
その結果、成果というものを得ることができていない

人間、結局のところ易きに流れるとは常日頃、自分自身に感じるところではあるけれど、
本当、何をやっているんだろうか・・・と読みながら思ってしまった。

いい加減な正確なもので、どうしても「まぁなんとかなるでしょう」と思ってしまう。
一方でそれであるがゆえに成果が出ていないんだものな

図らずも、一つの組織を任される立場になってしまっている以上、
自分自身がいたいと思えるような組織に少しでも慣れるようしていかんといけないのにねぇ
もちろん、自分自身、組織を飛び出すことも含めてもっと真剣に考えないといけないんだけど・・・

思考の整理や、復習にはとても役立った。
一方で、結局のところ自分自身次第であると、当たり前ながらに再考させられた一冊でした

イシューからはじめよ

少し前に購入して読んでいなかった、「イシューからはじめよ」を読んだ

 

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
英治出版 (2014-09-01)
売り上げランキング: 1,648

 

イシュー。つまり、問題。

私が単純にそうなのか、エンジニアという生き物がそうなのかは正直わからないけれど、
何かしら、すぐに方法論を考えたくなってしまう。

今の仕事でもそうだ。
問題は山積している。
問題が一つしか見えないなんていうことは基本的になくて、優先度の高い軸それぞれに、
優先度の高い問題があるように見えるわけだ。

もはや問題が多すぎてしまって、何から手をつけていいものか悩ましい。
どう考えてもすべての問題を解決するには時間も能力も足りない

ここで絶対にやってはならないのが、「一心不乱に大量の仕事をして右上に行こうとする」ことだ。「労働量によって上にいき、左回りで右上に到達しよう」というこのアプローチを僕は「犬の道」と呼んでいる

キビシー!

時間と労力を惜しみなく費やせばもしかしたらある程度いい線までいけるのかもしれないけれど、
実際のところそこまで費やして意味のある答えに本当にたどり着けるのかはやってみないとわからない

だからこそ、本書で書かれているようにイシューの特定が大事になる

言ってることはわかる

言ってることはわかるんだけど、そんなに物事は都合よくいかないもので、
そんな簡単にはイシューを特定することも、それで周囲を納得させることも難しかったりする。

人によって優先するものが異なり、それはそれぞれの背景を持っていたりすると最悪だ。
いわゆる、「どれもこれもが最優先」状態。
楽しい楽しいデスマーチの序曲となる

説得力

イシューを見極めるためには「実際にインパクトがあるか」「説得力あるかたちで検証できるか」「想定する受け手にそれを伝えられるか」という判断が必要となり、ここにはある程度の経験と「見立てる力」が必要になる。

そう、説得力。
なぜそれが、今一番優先するべきイシューなのか。
これを解決することで、我々が抱えているイシューがどうなるのか。
それらを、伝えなければいけない相手に伝わるように言わなければいけない。

それは、上司かもしれないしチームメンバーかもしれない。
大抵は両方か。

主語は何か

本書を読んでいて、言われてみれば・・・と思ったのは以下の言葉だ

「これがイシューだ」と思ったら、そのイシューの主語を確認してみよう。「誰にとって」という主語を変えても成り立つものは、まだイシューとしての見極めが甘い可能性が高い。

現状の問題点や改善案をチームで話をしていて、確かに出ないわけではない。
でも、なんだか漠然としているというか、なんというか。
「言ってることはわかるんだけど、それって出来る?どうやるつもり」
って感じになることが少なくない

問題と考えていることは本当かもしれないけれど、なんか他人事な感じがした。
自分が解決する問題ではなく、誰かが解決してくれる問題と考えているのかもしれない。

ちゃんと、何かしらの改善にはやはり主語があったほうが確かにいい。

一度、身の回りのイシューを認識し直さないといけないなぁ

 

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
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