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ランナーズ 2025年12月号

だいぶ涼しい日が増えてきて、マラソンシーズンの到来を感じる今日このごろ。
そこに来て12月号が届きました

ランナーズ 2025年12月号

今月号でやはり気になるのは「30kmの壁を突破する思考法」
言ってしまうと、途中で失速してしまうことへの対策ですね。

私はこれまでの傾向で考えると、35kmあたりに壁を感じます。
プライベートベストを出した2023年の長野マラソンは最後の最後に失速してしまいましたが大体は走り切ることができました。

ただ、他の大会に関しては30~35kmあたりでの失速。。。というか諸々の理由で歩いてしまっています。

本書でも取り上げられているのですが、基本的には前半のオーバーペース。
また、ペーサーに無理について行ってしまうという点なのだろうと思っています。

大会にはコンディション整えて出ることになるので、どうも勘違いして飛ばしてしまうんですよね。
目標としては、サブ3.5なわけですが、できることならサブ3を視野に入れたいというのが人間の業というかなんというか。
悲しいところです。

今週末の水戸黄門漫遊マラソンでは、きっちりサブ3.5を達成することを目標。
そして気温も下がってくる2月のさいたまマラソンでその上が狙うことができれば!と思っているので、それであればきっちりサブ3.5を取りに行くようにしましょう。

ただ、現時点で水戸の10/26天気はあまり良くなさそう。。

気温は20度。そして雨。。。
どんな感じのコンディションになるのか心配なところです。

シャンフロ24

シャンフロの24巻が出てます

シャングリラ・フロンティア(24) ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ 

シャンフロもキングダムも、Webでそれほど露出してこないので、毎回単行本が出るのが楽しみです。

徐々にワールドストーリーが進んいくのはいいのですが、出てくるプレーヤーがリアル世界でもサンラクの周辺人物つながりばかりなのは、これいかに・・・

まぁ、そんなものといえばそんなものですね。
シルビアが登場するのも時間の問題でしょう

ギミックにギミックを積み重ねたような世界観のシャングリラフロンティアですが、これ、本当に人が独自に考えたという結末を迎えるのかが正直気になるところ。

異世界ネタに話がいかないとは思いますが、うーん。

まぁ、楽しみに続きを待つことにしましょう

今更ながらインターステラー

タイトルの通りではあるのですが、今更ながらインターステラーを見ました

Amazon.co.jp: インターステラー(字幕版)を観る | Prime Video

2014年だったんですね!
もう10年以上前なのか。。

Amazon Primeに出ていることは知っていてもなかなか映画は時間かかるので見なかったのですが、先日Podcastで話題になっていたので気になって見てしまいました。

#21 林修の「今でしょ!」は物理学的に“今”なのか?(野村泰紀さん前編) – 原宿の今じゃない企画室 | Podcast on Spotify

原宿さんの話は相変わらず面白かったのですが、映画も面白かったです。
久しぶりに見入ってしまいました。

親子愛や兄弟愛には弱いところです

原宿さんのPodcastでも話としては出てきていますが、時間の概念がずれるというのはどういうことなのか。
そういうものなんだよ、というしか無いのでしょうけれど、やはりピンとこないのが正直なところです。

最後の最後は、ちょっと”?”って感じの終わり方になってしまいましたが、それでも約3時間の長丁場。
これ以上伸ばされても大変ですしね。

仕事がバタバタしている今日だからこそ、すべてをうっちゃって見るのも悪くないですね。
明日のことは明日の私がなんとかするでしょう。。。

PLURALITYを読んだ

オードリー・タン、グレン・ワイル著「PLURALITY」を読んだ

PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来

Audibleのおすすめに出てきたので、なんだろな?と思って聞いていたのですが、18時間ものの長さ。
そして、思想や理論、概念が盛りだくさんな内容だったので、正直言って聞くのが辛かった。辛かったのだけれど、書籍だったらそれはそれで挫折してしまっていたかもしれない。

その長い本書ではあるけれど、出てくるキーワードとしてはそれほど多岐にわたっているわけではなく、オープンソース技術の活用と規範・協調型のテクノロジー利用・多様性のある社会の実現といった具合だったように感じる。

本書自体もオープンソースで書かれていて、Githubのリポジトリは下記にある

pluralitybook/plurality: ⿻數位のルートリポジトリ Plurality: The Future of Collaborative Technology and Democracy by E. Glen Weyl, Audrey Tang and the Plurality Community

GitCoinなどBlockChain周りの話題に、最近そのあたり見てないなーと思いながら聞くことはできるのだけど、ちゃんと理解しようとするにはやっぱり本が欲しくなりそう。

いろいろな問題に本書は触れているが、結局のところそれを受けて自分が何をするのか?がちょっと難しい。
うーん、虹彩でも登録しに行きますかね。。

近くにOrbあるんだっけかな、、、
The Orb by World.org | Find an Orb Location near you.

HBR 2025年11月号

今月のHBRテーマは「戦略を機能させる」でした。

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2025年 11月号 特集「戦略を機能させる」

折しも、Podcastで「ぼくらの戦略論」を聞き始めたばかりだったので読んでは見たものの、やはり経営関連の話になってしまうので、自分事として考えるのが正直難しい。

ぼくらの戦略論 | Podcast on Spotify

ぼくらの戦略論では、戦略はあくまでHOW(どうやるか)の最上段という位置づけ。
そもそもの問題として、当たり前ではあるけれどWHYとWHATをしっかりと持っていないと意味がなく、その部分が圧倒的に自分には欠けているようにも感じる。

結局、そのばその場の思いつきや興味、好奇心で動いているのであって、なんでそれをやるのか?は楽しそうだからという話になってしまう。
それがWHYでも良いのかもしれないけれど、だとするとそれに対してのHOWはどんなものになるだろうか。

記事「戦略を機能させ、企業価値を高める法」で問いかけられている「我々は勝っているのだろうか?」という問い。

ちょっとドキッとした。
何かしら物事を進めるときに、成功や勝利をどう定義するのか。

幼女戦記(3) 

個人としての戦略、会社に務める社員としての戦略、会社組織の戦略。
それぞれの立場でのそもそもの勝利条件とは何になるか。何を目指すべきか。

はっはっはー。
よくわからんすね。

そもそもこういう計画めいたことを考えるのが昔から苦手なんですよね。。。
大丈夫なのか。自分。

ベートーヴェン捏造

かげはら史帆著「ベートーヴェン捏造」を読んだ

ベートーヴェン捏造: 名プロデューサーは嘘をつく

映画化されたということで、ちょうどAudibleの対象になっていたので読んでみた。
前情報は何も見てない中で、タイトルだけ見てベートーヴェンが捏造したのか。ベートーヴェン作と捏造したのか・・?と想像していた。

内容としては、一時期ベートーヴェンの秘書だったというアントン・フェーリックス・シンドラーという男の伝記?とも言うような内容。

クラッシックに疎い私でも、ベートーヴェンが耳を患っていたという話は聞いたことがあった。
そもそも耳が聞こえない状態で作曲なんてできるものだろうか?とは思っていたが、会話をどうしていたのか?に関しては考えたこともなかった。
どうやら、ベートーヴェンは喋り、相手は筆談というスタイルだったようで、本書ではそこで用いられた”会話帳”をキーとしてベートーヴェンやその周囲の人間模様が紐解かれている。

あとがきでも書かれていたが、本書ではわざと現代っぽい、口語で書かれている箇所が多い。
Audibleで聞くと、淡々と語られるので若干違和感を感じなくもないんだけど、それはそれで面白かった。

それにしても、過去の人物像や逸話のようなものを把握するには、結局のところ当時の著作物に頼らざるを得なく、本書で書かれているシンドラーのような事があると、何が真実で何が捏造か。仮に捏造だとわかったとしてもどこまでが捏造なのか?など分別するのは難しいということを突きつけられている出来事なのだと改めて思った。

これがベートーヴェンのような有名人ですらおきているのだから絶望的だ。

いやー。難しいですね

あの国の本当の思惑を見抜く 地政学

以前に少し話題に出した地政学本を読み終えた

あの国の本当の思惑を見抜く 地政学

地政学の観点から見た、アメリカ、ロシア、中国。そして日本
大国と呼ばれるそれぞれの国を地理的に見た場合に何を言うことができるのかを、地政学とか知らない素人でもわかりやすく説明してくれていて良いと思った。

そして、どうやらこの方はYoutubeをやっているようですね。
まだ見たこと無いですが。。。

社會部部長

中国の尖閣諸島関連の行動に関してだとか、ロシアのウクライナ進行。
それぞれ、単一の理由ではないのだろうけれど、一つの観点を与えてくれて非常に面白く読むことができたと思う。

特に、大陸国家と海洋国家。それぞれの動きに関しては面白かった。
ロシアがウクライナを攻めた理由として、NATO加盟の話はあったのはもちろん知っているが、今更感もあるように感じていた。
ただ、過去から連綿と大陸国家としての難しさを抱えている当事者としてはまた違うんだろうなと、改めて考えさせられた。

もちろん、それらは良い・悪いの話とはまた別の次元ではあり、どういうコミュニケーションを取っていくとこれらの”不安”からくる行動を抑えることができるのか。
ここからは地政学とかの話ではないんだろうなとも思う。

ちょっといくつか地政学に関連した書籍を読んでみたくなった、入門的な一冊としておすすめできる内容だった。

Software Design 10月号

今月もやってまいりましたSoftware Design。特集はネットワーク基礎講座です

Software Design (ソフトウェアデザイン) 2025年10月号 

ネットワーク基礎講座

普段、Webサービスやアプリなどを開発しているとこのあたりの必要性はあまり感じられないのが正直なところなのですが、定期的にこれら基礎技術に関しての特集を紙面ではやってくれます。

このあたりは、Software Design読者の層の広さを物語っているようにも感じます。

一方、普段は必要性を感じられないからと言って不要なのかというとそういうわけでもなく、稀にうまくいかないときにWiresharkなどでネットワークダンプを取って見たりすることもあるので、抑えておきたいところではあります。

何よりも、このあたりは多くの人が苦手とする部分なので、知っているとかっこいいです。
問題があったときに解析を行い、よくわからん呪文をブツブツと唱えながら解決していく姿はちょっと憧れますよね。

少し読むのは気持ち的に大変ですが、基本情報や応用情報を取得していない若手向けにも、定期的なインプットとして良いように改めて感じました。

ORM最新事情

正直言って、ORMは軽くしか使ったことがないんですよね。
自分自身がゴリゴリとコードを書いていたのは、それなりにパフォーマンスが要求される基幹システムだったので、SQLチューニングをOracleの設定と合わせてやっていました。

それを考えると、自動的にSQLを作ってくれるというのは、楽なようで実のところ問題を引き起こす種のような気がしてしょうがないですし、記事でもそのあたりはやはりORMの弱点として書かれています。

スキーマとの整合を自動で行ってくれるというのは、つまらないリリースミスみたいなものを防いでくれるという点でも非常に有用ではあるので、このあたりうまいこと解決してくれると良いのですが。

ORM側でSQLをうまく組み立ててくれることを期待するよりは、DB側のオプティマイザがより進化してくれることを期待する形なんでしょうね。

Oracleがルールベースからコストベースへ変わったときにも、ルールベースじゃないとパフォーマンスがでない!というシーンがあったように、使い所次第なのではないかと思いますし、その適用範囲が徐々に広がっていくのであればやはり抑えておきたいところではあります。

しかし、抑えておきたいところと言い出すと多すぎるんですよね。。

技術選定の舞台裏

連載2回目となる今回は、薬局DXを推進しているカケハシ社の事例です

サービス紹介 | 株式会社カケハシ – 日本の医療体験を、しなやかに。

この手の事例を実際のケースに沿った形で紹介してくれる本連載は、アーキテクチャを知るうえでも面白いですし、その時どきの事情みたいなものも垣間見れて良いです。

ただ、このあたりは膨大な背景、多岐にわたる選択肢がある中での技術選定となっているはずで、紙面が足りませんな。。。
もっとも、これ以上多くてもついていくのも大変なのですが。

自分自身が関わったことがないケースがやはり多いですし、”その当時はこうだったけど、今の状況からこう変えていきたい”という話を聞くことができるのはいいですね。

次回も楽しみにしていきたいです

次回

次回はAI開発ツールに関する特集が予定されています。

このあたりは流れがかなり早い分野なので、雑誌という形態でどこまでキャッチアップできるのかは若干不安ではあります。

その中でも、整理の仕方だとか観点だとか、どうまとめてくれるのか楽しみにしていきたいです

地政学本が思った以上に面白い

まだ読んでいる最中ではあるのですが、「あの国の本当の思惑を見抜く 地政学」を面白く読ませていただいています

あの国の本当の思惑を見抜く 地政学

地政学って、面白いですよね。
単純な地理でもなく、政治だけでなく、いろいろな観点から考え、でも最終的には地理に戻って来る感じが読んでいて面白いです。

読んでいると、国と国との関係においては、「幼女戦記」や「紛争でしたら八田まで」などを、地政学の前提を下にもう一度見返してみたくなります。

まー、実際問題、地理だけで現在の世界情勢が語ることができるわけではないのでしょうけれど、そういう考え方のもとで色々なニュースなんかを見てみると、そういう思惑もあるんだなというところが見えて来ます。(合ってるかどうかは別として)

こういうのも教養になるんでしょうね。間違いなく。
地理や宗教的な話は面倒だけど面白いわ。

「Z世代化する社会」を読んだ

船津昌平著「Z世代化する社会」を読んだ

Z世代化する社会: お客様になっていく若者たち

本書の印象:偏見を覆す実情の描写

『Z世代化する社会: お客様になっていく若者たち』というタイトルを見ると、Z世代を批判的に扱った内容かと思われるかもしれない。実際、序盤の論調からもそのような印象を受ける部分もある。

しかし実際は、世間一般で語られるZ世代像と、著者が取材や体験を通じて知った実情との乖離を丁寧に描いている。そして、その背景にある大人たちの影響についても触れており、非常に読みやすく楽しめる内容だった。

「お客様になっていく」若者たち

この「お客様になっていく」という表現には、色々と考えさせられるものがある。

昔の体罰が当たり前だった学校時代と比べると、現在の学校はかなり生徒を「お客様」として扱っている。そうせざるを得ない社会の論調もある。そこで育った人たちが社会に出たとき、急に環境が変わるわけではない。

本来、会社組織では顧客の方を向くべき視線が、ともすると自社の社員に向いてしまいかねない状況が生まれる。こう考えると、なかなか厳しい現実が見えてくる。成長が見込める人とそうでない人との格差が、これまで以上に大きくなりそうで不安になる。

離職の理由:「不満」から「不安」へ

読んでいて特に興味深かったのが、離職・退職に関する話だ。本筋からは少し逸れるかもしれないが、個人的にはここが最も印象に残った。

従来の離職理由との違い

昔のように「ブラック企業だから辞める」「次のキャリアを目指すので転職する」というのであれば理解できるし、応援もしがいがある。しかし現在は、明確な不満もなく、次の目標も定まらないまま離職を考える人が増えている。

あえて理由を挙げるとすれば、「ホワイト過ぎる職場で、このままでいいのだろうか?」という漠然とした不安。そしてその不安を巧みに突いてくる転職エージェントに後押しされる構図が見え隠れしている。

「不安」への対策の難しさ

この「不満」ではなく「不安」という指摘には、なるほどと思わされた。確かに企業が行う離職対策の多くは「不満」に焦点を当てたものばかりで、「不安」に対応したものは少ないように感じる。

しかし、変化の激しい現代において、先を保証できるものなど存在しない。多くの人が変わり続けることで不安から逃れようとしている。いや、不安だからこそ変わり続けるという形になっているのではないだろうか。

そうなると、不安に対する対策として何ができるのか。一緒に考えることぐらいしか思いつかず、やはり対話が重要になってくるのだろうと考えさせられた。

まとめ

本書は、表面的なZ世代論を超えて、現代社会の構造的な問題を浮き彫りにしている。「お客様化」や「不安による離職」といった現象の背景を理解することで、世代論を越えた社会全体の課題が見えてくる貴重な一冊だった。