投稿者「krote」のアーカイブ

中東に思いを馳せる

今日はエコノミストである宿輪純一さん主催の宿輪ゼミを受講してきました。

宿輪純一オフィシャルサイト
http://www.shukuwa.jp/

経済関連の専門家の意見を聞く機会というのはなかなかないので、お世話になっております。
実は私は講師を招いて開かれる特別ゼミには前回参加したのですが、宿輪さん自身が講師となるゼミは初めて。
まさか・・・
あそこまで親父ギャグが連発されるとは!!
意外でした。これからもお世話になります

本日のアジェンダとしては

  1. 為替と株
  2. 中東の経済
  3. 2012(映画)

という内容でしたが、なんといっても中東に関しての話がやはり新鮮でした。
中東に対して抱いているイメージというのは実はあまりいいものではなく、

  • テロ
  • 石油
  • イスラム

というような感じ。すべてが悪いイメージではないですが、テロは別としてなんとなくのイメージに流されている感じがする。たぶん、周りに関係する人がいないことも一つの要因なんだろう。新聞は読んだつもりになっていたけど、案の定、今日の日経新聞のドバイの記事は見逃していました。ううむ。
宗教に関して言うと私はかじった程度しか知らないので、間違っている知識が多いと思う。でも、彼らにとってそれは絶対のものなので、それを知らないということは結局のところ付き合うことが出来ないということになる。
宗教に関してはとても難しい問題ではあるけど、前提としての知識は身につけておくにこしたことは無いと感じた。

一つのものとしてみる

こういう分析を生業としている人の話を聞いていつも思うのは、複数の、あちこちで発生しているそれぞれの事象を組み合わせて全体として考えることが出来る力を持っていることだ。
言われてみると確かにそういう風に思考を連鎖させて考えることが出来るのだが、それがない状態で考えることが出来るのかといわれると自身がない。たぶん、IT関連の話なら少しはできるとは思いたいのだが…。
いずれにしても、こういったことは訓練(だと思いたい)。話を聞き、自分がそういう思考を身につけられるよう新聞の内容からあれこれと練習していくことにする!

PMBOKってなんだ

深沢 隆司さん著「いちばんやさしいPMBOKの本」を読んだ

いちばんやさしいPMBOKの本 (技評SE新書)
深沢 隆司
技術評論社
売り上げランキング: 51784
おすすめ度の平均: 4.0

5 PMBOKには何が欠けているかが分かるとうれしい
4 プロジェクトマネジャー必読
3 PMBOKとは何か?
4 PMBOKの概要と著者の暗黙知の紹介
4 PMBOKの入門として

目次

  • 1 PMBOKとは何か―ものごとを成功裏に成し遂げるための基礎知識
  • 2 第1部 プロジェクトマネジメント・フレームワーク―PMBOK第1章~第2章(序論プロジェクト・ライフサイクルと組織)
  • 3 第2部 単一プロジェクトのプロジェクトマネジメント標準―PMBOK第3章(単一プロジェクトのプロジェクトマネジメント・プロセス)
  • 4 第3部 プロジェクトマネジメント知識エリア―PMBOK第1章~第2章(プロジェクト統合マネジメント
    • プロジェクト・スコープ・マネジメント
    • プロジェクト・タイム・マネジメント
    • プロジェクト・コスト・マネジメント
    • プロジェクト品質マネジメント
    • プロジェクト人的資源マネジメント
    • プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
    • プロジェクト・リスク・マネジメント
    • プロジェクト調達マネジメント
  • Appendix アーンド・バリュー法(EVT)―プロジェクトの進捗を金額で表現する

プロジェクトマネジメントを学ぶ

色々とプロジェクトマネジメントに関する書籍はあるんだけど、どれも実践的な内容だ。実践的というのは、”このケースで私はこうやって乗り切った”的な話がほとんどだ。
その中で、PMBOKに関しては具体的なケースではなく、そもそもプロジェクトマネジメントとはと言ったような体系的な知識を作ろうとしている事から前から気になっていた。
CNETにPMPへの道のりと題した連載を一通り読んで、まずはこの本を読んでみようと。

PMPへの道のり
http://japan.cnet.com/blog/pmbok/2009/05/16/entry_27022434/

やさしいのか?

さて、”一番やさしい”と題されているが、そもそも難解なPMBOKをやさしくしたところで、やはりそれなりに難しい内容ではある。難しい内容ではあるけど、かなりの部分で納得のいく内容ではあった。

プロジェクトとは何か?ということから始まり、プロジェクトを計画するときに必要となる

  • 統合マネジメント
  • スコープマネジメント
  • タイムマネジメント
  • コストマネジメント
  • 品質マネジメント
  • 人的資源マネジメント
  • コミュニケーションマネジメント
  • リスクマネジメント
  • 調達マネジメント

に関してのそれぞれの内容に関して大まかではあるが説明されている。

これは、PMBOKそのものがそういう書き方がされているのかどうかはわからないが、読んでいて思うのはプロジェクトマネージャーの悲哀というかなんというか。不遇の待遇を受けていることへの”本来我々はこうあるべきなんだ”的な苦悩が垣間見えて、面白いようで鬱になりそうな本であった。

ITのプロジェクトが惨状に見舞われやすいのは確かに組織的な問題が多くのしかかっているのかもしれない。特に計画内容が計画したと言える内容であることが実は珍しいのではないかと思えてしまうぐらいだ。
読んでいると、自分自身でもやってしまっているような過ちが数々出てきているようで反省しっぱなしの内容だった。今からでも体制を立て直さなければならない。

PMP取得を目指す?目指さない?

さて、一通り読んでPMBOKに関してのなんとなくの概要はわかった気がするが、PMP試験を受けるかどうかは大いに考える必要がある。
PMP試験は受けるだけでも5万近くかかるうえに、受験資格を得るまでにも多くの場合は10万以上の講習を受けることになって総額的には20万近くの費用がかかる。
受験するほとんどの人が業務命令というのも納得な内容だ。個人で受けるにはちょっと気が滅入ってしまいそうな内容だ。

資格を取ることによって生じるメリットや、そこから回収できるのかというと少し心配ではある。それよりはIPAで出しているプロジェクトマネージャ試験のほうが費用対効果が大きいのではないだろうか…?
ただ、PMBOKはPMBOKとして知識を学ぶのは今後の自分自身の活動に関しても大きな恩恵を受ける事が出来そうで、ちょっとワクワクしてしまったことは確かだ。
そんなことも合わせて考えながら今後のプラン練っていきたい。

記録が出来ないのは性格なのか

鹿田 尚樹さん著「大事なことはすべて記録しなさい」を読んだ

大事なことはすべて記録しなさい
鹿田 尚樹
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 136
おすすめ度の平均: 5.0

5 単なるノート術ではない。アナログとデジタルのハイブリッド記録術
4 記録するが価値
5 ハックス本「議員秘書版」
5 『記録』とは、あなたがこれまで歩んできた人生の歴史である。

目次

  • はじめに
  • 第1章 大事なことはすべて記録しなさい
  • 第2章 効率よく情報収集できる「記録インプット術」
  • 第3章 速く読めて、忘れない「記録読書術」
  • 第4章 記録を使って、可処分時間を2倍にする「記録時間術」
  • 第5章 心と体も書くだけでスッキリ「記録健康術」
  • 第6章 記録で、人脈が10倍に広がる「記録コミュニケーション術」
  • おわりに 記録することで得られる、6つのメリット

違和感

この本に興味を持ったのは、本のタイトルというよりは著者の鹿田さんにお会いしたことがあったことが実は第一であったりします。もっとも、今年の頭の頃で、大勢の中でごあいさつしただけなので記録されてないはずですがw
その時に”妙な違和感”を感じたのを覚えています。特段特別な話をしたわけではないですが、”種族の違い”というかなんというか。

本を読んでみて納得。私が苦手とする”記録”が得意な人なんだ。というか、ここまで行くと”記録魔”なのかもしれない

記録する作業というのは私は大の苦手である。ブログを書いている人は比較的記録することが得意である事が多いかもしれない。
書かなきゃいけない事を書き忘れたりするくせに、どうでもいい事を書いてしまったりする。そして、どうでもいい事の中に大事なものが埋もれてしまって、結局記録をしたとしてもその記録を役に立たせることが出来てない
それでは記録が出来ているとはいえず、”ただ書いている”だけではないか。情けない

本の中のPとE

多くの書籍はPREPという構成をもとに書かれていることがほとんどです

  • P…ポイント
  • R…理由
  • E…エピソード
  • P…ポイント

<中略>極端なことを言えば原理原則が分かってしまえば、新しい本からは「新しいP」だけを探す作業をすべきです

ふむ、確かにこれを意識することで読み方というのは変わってきそうだ。
本を読むときに、何が書かれているのか?ということを本全体としては意識するようにはしているけど、細部にわたって神経を巡らせているかといえばまだまだだ。
ポイントだとか、キーワードに落とし込む「要するに~ってことだよね」的なまとめ方が正しく出来ないといけない。

ただ、私のように物覚えの悪い人間の場合はエピソードと合わせたほうが物事を覚えるのに覚えやすいということもある。また、今回の読み始めた動機のように「鹿田さんってどんな人だろ」的な場合はエピソードが面白いことになる。議員秘書時代のエピソードがこの本では数多く紹介されており、知らない世界をのぞいているようで面白かったです。

人を覚えよう!

私が昔から苦手としていることに「人を覚える」ということがあります。
何度かあってるのに顔と名前を覚えることが出来ない。初めてお会いしたと思ったら以前にもあっていた。相手から挨拶して普通に会話した後で「あの人だれだったっけ」
こんな経験が実は数多くあります。私としては悪気も何もないのですが非常に申し訳ない。
いや、本当に。この場を借りて謝りたいくらいです。というか、謝らせてください。ごめんなさい。

では、忘れないためには何を記録するのか。

写真を撮っておけば、「この人、名前は何だっけ?」と振り返ったり、誰かに聞くことで解決できるのです(P.84)

うーん、確かに写真は考えたことあるんだけど、いきなり”写真とらせて!”って言いづらいものがありますよね。普通にそれが言えるような仲になっているころにはもう顔も名前も覚えてしまっていたりするし。
こうなったら隠し撮りでしょうか。もはやここまで頭が弱いと記録術の前に記憶術を勉強しなければいけないようです

記録量を伸ばす

とりあえず私がやることとしては

  • 記録量を増やす
  • 本のPをより意識する
  • 人を覚える

ですね。
最後のやつはなかなか解決策が見つからないですが、全体写真だとか話をした時のエピソードだとかそういったものを丹念に記録している事が後々の役に立つのかもしれません。
一歩間違うとストーカー状態になりそうなので、相手に引かれない程度にはしてないといけませんが。

記録。大事なことは分かっていても徹底して出来る人はやはりすごいと思う。
自分も自分なりに記録を続けなければ。私、途中でやめてしまうんですよね・・・やはり性格上の問題なのでしょうか・・・

マーケティングとは

ジェイ・エイブラハム著のクラッシュマーケティングを読んだ。

クラッシュ・マーケティング
ジェイ・エイブラハム
実業之日本社
売り上げランキング: 50
おすすめ度の平均: 5.0

5 経営者の必読書
5 これぞマーケティングの要諦
5 さすがマーケッティングの本!!

目次

  • 序章■今こそ、ライバルに大差をつけるチャンス
  • 第1章■ビジネスが停滞する九つの要因
  • 第2章■「卓越の戦略」で強力なライバルに打ち勝つ
  • 第3章■販売戦略と広告手法を変革して売上をアップさせる
  • 第4章■「戦略化、分析、システム化」で安定した実績を得る
  • 第5章■時間と行動をマネジメントして戦略的企業となる
  • 第6章■効果測定とアライアンスで強靱な収益構造をつくる
  • 第7章■リミッターを外し、現状を打破する
  • 第8章■「三つのP」で市場における絶対者になる
  • 第9章■マーケティングの力を三〇〇%活用して、価値に気づかせる
  • 第10章■ジョイントベンチャーでビジネスを最大限に活用する
  • 第11章■景気に関係なく繁栄し続けるには
  • 終章■さあ、今すぐ行動を起こそう!

マーケティングとは何か

以前何かの本に「マーケティングと会計はみにつけておいたほうがいい」って書いてあったのを覚えている。
会計に関しては簿記の勉強を行うにして、マーケティングに関してはまずは書籍を当たってみようと思い、最近あちらこちらで絶賛されていた本書を手に取ってみた。
また、開発者は顧客から離れた位置にいる事が多いが、市場が求めるものというものを正しく自分の中で認識できているのか?ということに疑問を持っているからだ。少なくとも今の私にそのあたりが認識できていると言えるには遠いだろう。

読んでみて思ったのは「そもそもマーケティングってなんだ?」ってことだ。
私が勝手に思っていたマーケティングのイメージは

  • 「市場を調査して、ターゲットとした顧客が何を望むのか。どういったトレンドがあるのか?」

という、最終的に「自社の製品として何を作るのか?」という方向性の物だった。製品を作るための情報収集的なイメージかな。ところが本書を読んでみて思ったのは

  • (既にある製品を)どうやって売っていくのか。この製品が受け入れられるような市場が他にないだろうか?

というような視点のみに感じたからだ。

マーケティングをWikipediaで調べてみると

顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

とある。そう考えると、私がイメージしていたのはマーケティングのごく一部ということになるが、本書はそれ以降の内容ということになりそうだ。多分、開発者的な視点と営業的な視点の違いからなのかもしれない。

共感を呼ぶワードは何か

自分が対面している市場に対して、抱えている問題は何なのか?
多分、これに対する自分なりの答えというものは出せるかもしれない。
ただ、本書を読んで面白かったのは”その答えを表現する言葉を何パターンか考える”というものだった。
これは、人と会った時の質問を予め多く考えておき、その中から厳選して質問をするやり方に似ている。
ぱっと出てきた答えの表現が、相手にとって共感を呼ぶような言葉でなかった場合、答えとしては正しいかもしれないが、効果としては少ないものになってしまう。

また、これは解決策だけでなく、市場が抱える悩みや問題そのものに対しても適用することができる。
それが相手にとってフィットする言葉であればなおさら強い関心を持たせることができるだろう。
そして、それは恐らく”相手によって変えていく”事になるだろう

相手にそのあたりに転がっている”答え”の使い回しに取られてしまうと「そんなことはわかってるんだ」と逆の効果を与えてしまうかもしれない。
このあたり、自分のキャラクタというものと合わせて考えていかないといけないだろう。

さてはて

マーケティングに限らず、人と話をするときにも先にあげたことはそのままあてはまる
とっさに出来る事ではないのでやはり訓練が必要だろう。身近な人に対して適用しつつ、そういうものをみる目と思考パターン、表現のパターンを身につけていくことにしよう
ただ、マーケティングそのものに関しては勉強になったは勉強になったけど、勉強しようと思っていた目的がイマイチ達成できていない。
そもそもいきなりこの本に手を出してしまったのが敗因かもしれないので、マーケティングに関する本をやはり数冊読んでみる事だろう。

見積もりに対する考察

昨日に引き続きアート・オブ・プロジェクトから

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)
Scott Berkun
オライリー・ジャパン
売り上げランキング: 96079
おすすめ度の平均: 4.5

5 バイブルにしています
4 プロジェクトマネジメントに関する教科書的な一冊
5 プロマネ、必読
4 プロジェクト大災害で大炎上
5 真のマネジメントがここにある

精度か正確さか

見積もりの精度はよく問題にはなるが、どれだけ精度が高くても正確でなければ意味が無いというのが本書で言わんとするところだ。ここで言う”精度”とは数字上の精度。
言ってしまうと、小数点桁何桁まで出した数字だろうと、その出す過程が根拠を伴って出されてない限り、何の意味も持たないってことだ。では、根拠のある数字を出す過程とはどんなものだろうか。

ソフトウェアの開発では、いわゆる機械による大量生産のように同じものをひたすらに作るわけではなく、常に一品モノの物作りとなる。
時には技術的に不明確な部分に対して切り込まなければならない開発。。。というよりは”研究”に近いのかもしれないこれら作業を正確に見積もることなんてできるのだろうか?
しかし、お客様に「いくらかかるか分からないし、いつ完成するかわからないけど頑張ります」なんて言った途端に「それじゃ、いつ発注するかわかんないよ?」なんて言われてしまうかもしれないわけで、なにかしら見積もりはしないといけない。

規模が小さい開発であればそこそこの正確さを持った見積もりが出てくるが、規模が大きくなればなるほど見積もり誤差は大きくなる。自己負担分も増えていく。(デスマーチの)鼓笛隊の歩む音が聞こえてきそうだ。

これは経験にゆだねるしかないのだろうか。

一つの答えとしては多分そうなんだろう。ただし、その”経験”は、”会社としての経験”であって”個人としての経験”であっては困るわけだ。
見積もりに対する根拠・仮説を記録しつつ、結果を検証することを繰り返す必要がある。これは積もり積もったデータベースとして、組織の財産としての扱いを受けるべきだろう。

そもそも誰が見積もるのか

ここまで書いて、ふと思ったのは、”見積もりをしているのはだれなのか?”という事だ。
これは”仕様や設計を行っているのはだれなのか?”という事に置き換える事も出来るかもしれない。

本書では見積もりの精度に関して”優れた設計から生み出される”としている。

優れた見積もりというものは、信頼性の高い設計と要求が揃って初めて生みだされるという事です。そしてエンジニアリングにおける優れた情報と優れたエンジニアという2つが揃って初めて生みだされるのです。(P.40)

そんなに多くの事例を見たことがあるわけではないので断言できるわけではないのだが、見積もりや設計を行うのは実際にコーディングを行うプログラマーやプログラマーのリーダーではなく、”過去にプログラムを組んでいた管理職”か、”プログラムを組んだことのない管理職”が多いのではないだろうか?
そして、何かしらの根拠があって見積もっているわけではなく、感覚論で見積もってしまっているのではないだろうか?

そうであるならば、見積もりはリーダーだけでなくプログラマ、品質を管理する担当者(テスター含む)等にも参加してもらい、そもそも出来あがる機能が、業務的に本当に有益な形でお客様に提供できるようになっているのか?等、様々な角度から求め
ていかなければいけないだろう。

ただ、未受注の機能に対してここまで大がかりな見積もり体制を築き上げてしまうと、実は中小のソフトウェア会社では回らなかったりする。要するにお金になるのか分からない作業に対して人を割り当てる余裕が無いということだ。もちろん、そういう企業の場合はプログラマからテスターまで多くの作業を兼任するので必然的に少人数にはなるだろうが、それはそもそも人が足りないわけで、逆にノリで見積もりをしそうだ。

私が所属している組織において、本書でいう”正しい見積もり”が完全に機能しているとはとても言えない。見積もりが個人のスキルによってしまい、引き継ぎも出来ないうえに当たり外れが出始めている。
銀の弾丸が無いとはいえ、組織内において蓄積された基準や、見積もる上でのプロセスを見直す必要がある。
動かなければいけないな

マイクロソフトのプロジェクトはアートなのか

このプロジェクトマネジメントを続けてはだめだ!!もういい加減に成長しなければいけない。
そんな思いからアート・オブ・プロジェクトマネジメントを読んだ

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)
Scott Berkun
オライリー・ジャパン
売り上げランキング: 96079
おすすめ度の平均: 4.5

5 バイブルにしています
4 プロジェクトマネジメントに関する教科書的な一冊
5 プロマネ、必読
4 プロジェクト大災害で大炎上
5 真のマネジメントがここにある

目次

  • 計画
    • スケジュールの真実
    • やるべきことを洗い出す
    • すぐれたビジョンを記述する
    • アイデアの源
    • アイデアを得た後にすること
  • スキル
    • 優れた仕様書の記述
    • 優れた意思決定の行い方
    • コミュニケーションと人間関係
    • メンバーの邪魔をしない方法
    • 問題発生時に行うこと
  • マネジメント
    • リーダーシップが信頼に基づく理由
    • ものごとを成し遂げる方法
    • 中盤の戦略
    • 終盤の戦略
    • 社内の力関係と政治

そもそもなぜソフトウェア業界はこんなにもプロジェクトマネジメントを声高にする必要があるのだろうか。
事業規模で考えれば他業界でもっと大きなプロジェクトはたくさんある。もちろん、それらプロジェクトがすべからく成功を収めているかというとそうとは言い切れない部分はあるが、、、

本書はプロジェクトマネジメント全般にわたって書かれてはいるが、ここではこの頃私を悩ませている仕様書に関しての話題に言及したい

仕様書は必要か?

本書ではプロジェクトに必要となる書類として以下のものを定義している

  • 要求仕様
    • プロジェクトに期待される様々な物事を文書化するため、作業によって達成されるべきすべての要求と責任の概要を記述する
  • 機能仕様
    • 顧客の視点から見た特定のシナリオやシナリオ群における振る舞いや機能を記述したもの。ソフトウェアの機能をユーザーインターフェースを通じて解説し、なるべく技術的な詳細に踏み込まないようにしつつ、物事の動作方法を解説する。要求の一覧ではなく、それを実現するための機能の一覧。
  • 技術仕様
    • 機能仕様を満足するために必要となるエンジニアリングアプローチの解説。もっとも複雑なコンポーネントや、他のプログラマが再利用する可能性のあるコンポーネントを開設したり、機能仕様に必要な作業項目に対して技術的な裏付けを提供できるだけのレベルで十分。
  • 作業項目一覧(WBS)
    • 機能仕様を満足するために必要となるプログラミング上のタスクを解説したもの。
  • テスト基準とマイルストーン達成基準
    • 各テストケースの優先順位と、各マイルストーンにおける品質目標を満足するためには、コードが該当テストケースにおいてどの程度正しく動作する必要があるのかという目標。

私のこれまで携わったプロジェクトでは、要求仕様や機能仕様を合わせて外部仕様書と読んだり、機能仕様と技術仕様がごちゃっとなって内部仕様書と読んだりしていた。ちなみにWBS、テスト基準等はそれぞれの文書として独立させることになる。
恐らく本書で述べられているこれら内容は別に独立した文書である必要はなく、それらを網羅するべきということなんだろう。

私の場合は転職経験があるわけでも、大学でソフトウェア関連のことを学んだことがあるわけではないので他にどういう形の文書があるのかは知らないのが現実だ。
内部仕様書に記述する技術仕様は、どの程度まで記述するのかが問題となるのではないだろうか。仕様書を書くことが本来達成するべき仕事ではないので、これらの切り分けをどうしていくのか…。内部仕様書に関しては、社内の誰に対して文書を書くか?ってことになるのかもしれないなぁ

仕様書と設計書の違い

設計段階では仕様は固まっていない。未確定な内容が含まれており、それに対する議論や検証を行う必要がある。それらを経て、実際のモノづくりを行う作業の前に仕様書を作るべき。
設計書と仕様書を同時に作成しようとした場合、設計の変更に伴う仕様書の修正工数ばかりが増大していき、仕様書は意味のあるものとして成り立ちづらい。もしくは計画そのものが破たんする。これらは全く別のプロセスとして動かす必要があるだろう。

ううん、言っていることは分かるが…。
実際のところ、現場では設計書と内部仕様と作業指示がめちゃくちゃになっている。内部仕様書が正しく仕様書としてなりたっておらず、中途半端な設計書になっているだけだった。
だからこそ、”何の文書を書くのか”ということが明確になっておらずに、文書の作成に行き詰ってしまっているのだと思う。
そう考えると、これらを全く別のプロセスとして捉えて取り組むというのは分かる話ではあるのだが…。
ううん、時間がないっていう言い訳をしてはいけないのは分かるが時間がない。時間を捻出する手立てを立てなくてはいけないなぁ

多くのすぐれた仕様書では、設計が階層に分けられた上で記述されている。まず最初に、顧客のエクスペリエンスが顧客の言葉で記述されている。次に、基本オブジェクトの大まかな概要とアーキテクチャが記述されている。そして最後に、エンジニアリングにおける、設計上の複雑かつ詳細な問題が記述されている。

ふむぅ
やはり、仕様書か設計書か。
どうしても私は今自分が見ている”仕様書”が頭に入ってしまっていてここで述べている”仕様書”との間には隔たりがあるようだ。この隔たりを解消するにはどうしたものか…。やはりここでいうところの”優れた仕様書”を見てみるのが一番だと思う。

Joel on Softwareでおなじみのジョエル氏のページには氏が”優れた仕様書”のサンプルを出している

んー・・これ見たことあるな…。たぶんJoel on Softwareにそのまま載ってるな…。

はい、出直してきます

保険契約して安心してませんか?

今日は以前セミナーでお会いしたことのある方と久しぶりにお会いした。
保険屋さんであり、私が”運動しなきゃ!”って思ったきっかけをくれた方である。

今日は保険のお話を聞かせてもらった。
大事なことなので、たまにこういう形で話をしていただける方がいるというのはとても大事なことだと思う。

選択肢が一杯だ

保険に関しては私も、自分が契約する際にあれこれと勉強させてもらった。どちらかというと、勉強したというよりは私を担当してくれた保険屋さんの受け売り以上のものではないので、若干心配ではあった。
保険は種類が実に多い。ただでさえ種類が多いのにそれに対して特約だとか選択肢が保険会社毎に用意されていてもう困ったもんだい。
自分ひとりで考えていると、途中で思考停止して「もういいや」って感じになってしまう。そんな簡単に投げ出していい問題でもないのに。
というわけで、餅は餅屋ではないけどあまり詳しくない人は専門家に聞くべきなんだとは思う。
保険屋さんによっては契約前にライフプランの設計等をサポートしてくれる会社もあるし、直接保険屋さんに頼むと契約しなきゃ!って感じになってしまうのを恐れるのであればFPを頼るのもいいと思う。

ボクらにあった保険は何か

私が保険に入るきっかけになったのは結婚と子供の誕生だった。たぶん、多くの人の場合はそういうきっかけがあって保険に入るんだろう。
じゃー、独身の人にとって、保険は不要なものなのか?これは、一つ考えるべき話題ではあると思う。

通常保険というと、何かあった時のために嫁さんや子供が不自由なく~って発想が多いと思う。
でも考えてみると、未婚の人の場合は病気になった時に必要になるし、親御さんの老後の面倒をどうやってみるのか?ってこともあると思う。
「老後は俺が面倒みてやるよ!」
なんて言っていて、自分の身に何かあった時、親の老後は誰が見るのか?せめて不自由ない老人ホームにでも入れてあげたいと思っていてもそれが実現されるとは限らない。
もちろん夫婦であっても義父母と仲が悪ければ同じことがいえてしまう。
あなたは相手に自分の親を任せられるか?
ってことだ。

定期的に見直そう

すでに保険に入っていたとしても定期的に見直しを行うほうがいいと、改めて思った。
ただし、見直すべきなのは保険の内容だけでなく自分自身の知識に対してでもある。

今日、特に興味深かったのは”高度先進医療”に関する話だった。
高度先進医療は保険の場合特約で用意されていることが多い。医療保険に対する高度先進医療特約のような形だ。では、この”高度先進医療”というのは、誰が定義しているかというと厚生省だ

先進医療の各技術の概要について (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan03.html

11月2日現在で先進医療として認定されているのは116種類ある。これは、約3カ月に1度の頻度で内容が見直されているらしい。つまり、以前は先進医療とされていたものが先進医療から外れることも、対象外だったものが認定されることもあるということだ。
実際に給付を受けたい時に、先進医療として認定されていないと適用されない可能性がある。これは注意が必要だ。
よくよく見てみると、インプラントによる義歯も先進医療として認定されている。通常の保険が適用されないという話は有名ではあるが、先進医療に分類されているというのは初耳だった。
先進医療というとガン治療等で行われる重粒子線による治療が思い浮かぶが、そういったもの以外にも分類されているんだな。覚える必要性までは無いかもしれないが、軽く目を通しておくといいかもしれない。

保険は契約するまではあれこれ考えるのに、契約してしまうと安心してなかなか知識の見直しを行う機会が少なくなってしまう。
医療や介護の現状というのは刻一刻と変わっていくのに合わせて、自分自身の知識も更新していかなければいけないと改めて感じた。
ありがとうございました!

数学って好き?

今日のNHKスペシャルが奇しくも「魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの闘い」でした。先日やったポアンカレ予想といい、NHKはこういう学術的なことを特集してくれるので見逃せない。
もちろん、専門家から見たら穴とか抜けがあるのかもしれないが、一般的には、そもそも”リーマン予想”という言葉自体なじみがないのでこういう番組は意味があるものだと思う。
なんてたって妻の最初の反応は「破たんした?」だったもの。いや、私ももちろん知らなかったけどさ。

さてはて、いつだったか小飼弾氏が紹介していた原作結城浩の「数学ガール」(漫画版)を読んだ

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
結城 浩
メディアファクトリー

数学ガール 下 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
原作/結城浩・作画/日坂水柯
メディアファクトリー

元々理系である私でもちょっと笑ってしまうくらい数学オタクな「僕」を取り巻く数学と恋愛事情。
うーん、設定がマニアック過ぎて誰をターゲットにしているんだろう?やはり理系女子萌えなんだろうか。
ちなみに著者の結城さんは、Java関連の書籍も執筆されている方。うちの会社でもJavaやってる人間は普通に知っていた。

見る世界は

それにしてもこの人達は、どんな世界を見ているのか
高校時代、数学や物理を私は好きだった。あまり暗記モノが得意ではなかった私にとって、いくつかの公式を組み合わせたり、式を変形させたりすることで解くことが出来るこれらの学問は非常に魅力的なものだった。物理で得点をとるほうが他の科目で点数取るより効率(偏差値的な意味で)だったことももちろんあるんだけど。
ただ、実は高学年になってから習ったことが、元をただせば初期に習った公式に通じるなんてことがあるたびに素直に驚いた。

いつのころからか、数学はひたすらに数字ではなくて文字を扱うようになり、とてもじゃないけど身近に感じられるものではなく、ただ単に受験に必要な学問になっていった。
結局のところこれが実生活で何の役に立つのかなんて教師を含めて説明できる人なんていなくて、次第にそのものには興味を無くしてしまったのを覚えている。
ただの勉強が出来なかったことの言い訳なのだが。

本書に登場する主人公や、NHKスペシャルに登場している数学者たちはどんなことを考えているのだろうか。
きっと、私のように変な打算を考えているのではなく本書でも出てくるように”ただ好きだから”ということなのかもしれない。
“好き”も突き詰めれば、突き詰めることが出来れば…。

私の”好き”は何だろうか
考えるものではない命題ではあるかもしれないが、考え直してみるのも一つだろう。

一般的な話、相対的な話

会社の健康診断があった。これまで幸いにも大きな病気にはかかってはいないが、過信は禁物。元気だった親父も糖尿病にたんを発し、ついには死んでしまった。
日々の生活には気をつけないといけませんね

さてはて、お題の話はなにかと言うと視力です。
私が従事しているIT業界。日がな一日中パソコンの前にいるので、必然的に目が悪い人間が多い印象だ。その中においてずっと視力を両目ともに1.5な私は珍しいのかもしれないし、私としても唯一(?)自慢できる事です。

が、右目の視力が落ちてました…。
いや、数字的には両目ともに1.5をキープなのですが、右目は判別が何とか出来るものの、ボヤけて見える状態。ううう、ショックだ。こんな商売続けてるからだー!!
ぜいたくな話だとは分かっているのですが、周りから見れば問題ない視力でも、これまで見えていたものがぼやけてしまうということに関してはやはり違和感のあるもの。これまで視力がよいことをいいことに放置してきましたが、目をいたわってあげなければいけません。

と思う一方で、毎回思うのは限界まで測って欲しいという欲求不満。誰が1.5で止めていいなんて判断したんだ?アフリカのサバンナで生きていけないじゃないか>
もしくは、動体視力だとかちょっと違った視点での視力をはかってみてはどうだろうか?静止した状態のものが見えるのも大事だけど、動体視力は車等を運転する時にはよっぽど重要視されるべき項目のように感じます