深沢真太郎著「徹底的に数字で考える」を読んだ

私自身、ある程度論理的に考えることが出来ているようで出来ていないのが実情な気がしています。
特に仕事における評価で数値化に関しては悩むところが多いです。
ITエンジニアにおける、スキルレベルの数値化。
難しいですよね。
一概に言うことが出来ないと言ってしまえばたしかにそう。
例えば、同じ言語で同じ開発対象での同一作業という意味では、比較はまだできます。
これが異なる開発対象だったりすると、そもそもの難易度が関係してきます。
更に、設計や製造、テストや要件定義など工程も複数ある中で何ができることをどういう評価として最終的に数値化するのか。
難しいとか、比較にならないと言っても最後には給料という数値になってしまうわけで万人に納得の行く形というのは難しいです。
定義する
本書では、まず定義するということを第一に置いている。
ITエンジニアのスキルと言うものを分解して定義すると
- 技術的なスキル
- プログラミング能力
- 設計力
- 問題解決能力など
- 業務遂行スキル
- タスク完了率・品質
- プロジェクト管理能力
- ドキュメンテーション能力
- コミュニケーションスキル
- チームワーク
- 指導力
- 調整能力
- 交渉力
なんて分解できるかもしれない。
更にそれぞれをどうやって数値化していくか。。。
また、これらが年を経てどう変わるのか?によって成長力が変わってくるだろうし、新技術へのキャッチアップ能力みたいなものも必要となると思う。
ある業務において優秀とされていた人が、数年経って出来ることが変わっておらず、仕事が変わることによる影響から評価を下げざるを得ないくなることもよくある話。
そうなると、数値化したスキルレベルは、年々減少するような補正を掛ける必要がある現場も出てくるかもしれない。
比較的技術が安定しているようなパッケージ開発をしているのであれば、技術力より業務遂行能力のほうが高いかもしれないし、場合によっては何よりもコミュニケーション能力を重視する場面もあるかもしれない。
そういう重み付けによってのスコア算出をすることで、何かしらの数値化が出来るのかも知れない。
実際のところ
どれだけモデルを作ったところで、よくわからん”人に気に入られる”謎スキルによって全てをかっさらっていく人も出てくるのではあるんだけど、このあたりはやってみての仮説検証をしてみたいところではある。
ただ、これ、PDCA回すのすごい長いサイクルになって仮説検証を早く回すの難しそうだな~ってのが正直なところ。
一発で当たりのモデルを組み上げるなんて無理だろうから、やっぱり積み上げていくしかないんだろうな。
ただ、数値化出来るということをこうやって考えたことで、いろいろなモデルを考えることが出来るようになるというのは数字の強いところではあると、改めて思った。
意味を本当につけることが出来るかはわからないけれど、試していきたいところです。
いい本でした。