リーンスタートアップを読んだ
日経BP社
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スタートアップに限らず、何かしらの開発を行っている人にはぜひお勧めしたい一冊だった。
ただ、何がどうお勧めなのか。
それをうまい事説明するのはちょっと難しい。
「いい本だ」と思うと言うことは、
- 普遍的にいい事が書いてある
- 自分に取って新たな気づき/きっかけを与えてくれる
本だと思っていて、この本に関して言うと圧倒的に後者であった。
端的に言えば、本書の題名からも推察出来るように「スタートアップ」に関しての本である。
しかし、「スタートアップ」と言っても必ずしもそのノウハウは”起業”にしかいかせないのではなく、
普通に会社に勤めて開発をしている中でも十分に生かせるもの。
特に、昨今の動きの速い技術動向を考えて行くと、企業内であっても
スタートアップのような不確実性と向き合いながら進める開発は多いのではないだろうか。
もちろん、本書で述べられている事がすべて正しいか。それは正直わからない。
ただ、指摘されている多くの事は私には受け入れられる内容ではあった。
その指摘している事項の多くが今の自分に対しても思うところがある事を考えると、
それはそれで愕然としてしまうというのも正直なところ。
出来るところから、小さいところからでも、、、と考え、
話を進めようとしてもそう簡単にはいかない。
既に、問題を抱えた組織や考え方が出来上がってしまっているからだ。
何の前置き無しに
「まだバグだらけだけど、期限も来たしとりあえず出してみて反応見ようぜ!
そもそも本当にこれ売れるのかわかんないんだし」
なんて言ったものなら
「馬鹿なの?ねぇ、馬鹿なの?死ぬの?」
なんて扱い受けるかもしれない。
組織として、この考え方を学び、受け入れられるのかの答えを出さないといけない。
既にある組織に対して考えた場合、トップダウンで行う事が出来ればまだしも、
なんだか実に気の遠くなるような話だ。
とは言え、変えて行かなければならない話ではあるし、
変わらないようであれば、いよいよ持って自分が変わるという選択肢を出すべきなのかもしれない。