日別アーカイブ: 2009年3月9日

ポアンカレ予想

2007年に放送されたNHKスペシャルのアンコールがやっていたのをたまたま見た。

100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者 失踪の謎~
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090309.html

ポアンカレ予想という問題に対しての数学者たちの挑戦が描かれていた。。。。みたいだ。というのも、内容が非常に学術的でついていくことができなかった。っていうか、ついていけた人がどれだけいたのだろうか。

Wikipediaによるとポアンカレ予想とは

(3次元)ポアンカレ予想(Poincaré conjecture)とは「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S3に同相である」という予想であり、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提出された。
<中略>
数学的に厳密ではないが、たとえて言えば、宇宙の中の任意の一点から長いロープを結んだロケットが宇宙を一周して戻ってきて、ロープの両端を引っ張ってロープを全て回収できた場合、宇宙の形は概ね球体(=ドーナツ型のような穴のある形、ではない)と言えるのか、という問題である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%AC%E4%BA%88%E6%83%B3

ごめん、やっぱりわからないわ。まず、この”予想”をどうやって予想したのだろうか。数学や物理学が最初に予想があってそれの実証・検証を行うという手順なのはわかるのだが。。。

解き方

NHKスペシャルを見ていて、このポアンカレ予想を説いたグレゴリー・ペレルマンという人のアプローチに関しては面白いと思った。この人は、当時流行っていた数学会(?)の手法を追求したのではなく、自身が専門としていた物理学の内容も含めて取り組んだという事。
その方法は数学者たちにとってはまったくもって思いつかないもので

解の説明を求められてアメリカの壇上に立ったペレルマンの解説を聞いた数学者達は、「まず、ポアンカレ予想を解かれた事に落胆し、それがトポロジーではなく微分幾何学を使って解かれた事に落胆し、そして、その解の解説が全く理解できない事に落胆した」という。なお、証明には熱量・エントロピーなどの物理的な用語が登場する。

というものだったそうだ。
もちろん、ペレルマンが物理学に長けていたのがそれを適用した一因ではあるけど、周りと同じような手法で挑んでいたのであればこの解を得ることはできなかっただろう。
問題に直面したとき。どういう手法で解を模索するのか。
答えを持っているのは必ずしもその分野の専門とは限らないのだろう。ならばその分野の専門家はどうするのか。
専門性の追求はもちろんのこと、専門分野にとらわれずに自身の専門性が他の分野に対しても適用できるのではないか?という広い視点での活動が問われているのかもしれない。