名前だけは知っていたけど、内容に関してはまったく知らなかった孫子の兵法を読んでみた
- 作者: 金谷治
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/04/14
- メディア: 文庫
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孫子の兵法に関しては驚くほど色々なジャンルが出ている。孫子に関して詳しい解説が書かれていたり、ビジネス上で孫子の兵法を利用するには!ってものもあれば漫画で敷居を下げているものもあるみたいだ。
本書はどちらかというと、そういった脚色や注釈。ごてごてとした解釈を抜きにして孫子の兵法そのまま載せられているのに近い。全体との構成としては
- 原文(漢文)
- 読み下し文(レ点や送り仮名を付け足したもの)
- 日本語訳
という形で紹介されている。
自分自身に置き換えて読んでみると、仕事を進めていく上ではいわゆる倒すべき”敵”や”国”があるわけではないけど、”戦”を仕事。”国”や”軍隊”を会社や部、組織。”将”や”兵”を上司や部下に置き換えて考えてみれば、この太古に書かれた兵書は組織運営においては現代においても読める内容だとは思う。さすがにすべてがすべてというわけには行かないけど。
日本語訳は読めなくはないが、それにしても現代では余り使われない漢字の読み方があちらこちらにあって、スラスラと読めるというわけではない。ただ、読めなくもないって感じだった。
書いてあることは、現在出回っているビジネス書だとかで大体カバーできる内容ではあるし、決して読みやすいと言えたものではないけど一つの文献としては読んでみるのは面白いと思う。読み進めていく中で
知彼知己、勝乃不殆(彼を知りて己を知れば、勝 乃(すなわ)ち殆(あや)うからず
だとか、聞いたことがあるような文言も出てきますし。ちょっと古典を読むのも面白いと思いました。ただ・・・あと2~3回は読まないと正しい漢字の読み方が出来そうにありません。このあたりがネックですね。いやはや。漢字の得意でない私にはナカナカに荷が重かったです