和民社長である渡邉美樹氏著「戦う組織」の作り方を読んだ
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テレビでもその働きぶりがよく取材の対象になる渡邉社長の考え方が見える一冊であった。
仮説と検証の繰り返し
読んでみれば読んでみるほど、著者の行動は”仮説と検証”の繰り返しであることがうかがえる。PDCAのサイクルが重要なんていうことはわかってはいるんだけど、仕事の一部で出来ていても仕事全体。実生活においてこれができている人はどれだけいるのだろうか。
特に、人を育てるうえでも仮説を立て、ノートをとり、それを検証している
私は、「彼は○○がウィークポイントだから、こういう経験をさせる必要がある。もしその課題を乗り越えられたら、将来リーダーになれる可能性がある」というように仮説を立てて、ノートにメモをとるようにしていた。
面接のときだけではない。部下をプロジェクトリーダーに起用する時などでも、その人間の現時点での実力やどこまで頑張れそうかといったことについて仮説を立てるようにしてきた。
もちろん仮説だから、あたることもあれば外れることもある。仮説が外れたときには、なぜ外れたのかを検証する。
人を見るうえで、将来を予測したり計画したりするにはする。ただ、自分は果してどこまで真剣に考えているのだろうか?そう考えると、正直申し訳ない気分にもなる。
“自分には人を見る目がある”とは思っていないにもかかわらず、”見る目を養う”ための行動をとっていない。これでは、”見る目のある男”には程遠いじゃないか。
というわけで、さっそく人に対して仮説・検証を行うための専用のノートを購入した。これをつけて、仮説・検証を繰り返していきたいと思う。
戦う組織とは
組織に対する理念をどれだけ掲げることができるのか。
本書で著者は和民の理念として「地球上で一番ありがとうを集めるグループになろう」としている。理念に合う人は残り、合わない人は去っていく。たとえ頭がよく実力があったとしても、理念に沿わない人間がいづらい空間を作ってしまっているわけだ。
そこには「子供たちのために教育に打ち込む教師の姿」ではなく、「給料をもらうために学校に来ている大人の姿」だけがあったのだ
ガビーン(死語)
ちょっとこの言葉はショックだった。自分はもちろんのこと、自分のチームメンバーはそうなっていないだろうか。ちゃんとやりがいのある仕事ができているだろうか。
言うのは簡単でも、実際にやるのはなかなかに難しい。特に組織の中の一組織とあってはなおさらだ。上からも下からも矢が飛んでくる毎日。
その中でどれだけ自分は「戦う組織」を作ることができるのだろうか。
渡邉社長も最終的には
リーダーたる者、常に一番の勝負どころに立ち続けなければならない。
それができない人間は、リーダーとして失格だと思う
としている。
仮説と検証を繰り返しながら、戦っていくことにしよう