中野博著、「サービスはかけ算!」を読んだ
本書は都田建設という会社をモデルにしたサービスに対する考え方を記した本。Amazonのレビューを見ると都田建設の考え方に感動した!ってレビューがすごい並んでいた。特に私は営業というわけでもないし、直接お客様に接する機会というのは今の仕事においては少ないのではあるが、気になったので買ってみた。
感動すること
本書で多く書かれているテーマの一つに「感動」がある。
あなた自身が感動体質になることで、サービスの本質が理解できること、またあなた自身が受けてきた感動のサービスを多くの方々に分けてあげようとする精神が重要である(P.41)
感動体質…。
別に血も涙もない人間というわけではないけど、どちらかというとひねくれている私からは少し遠そうな内容だなぁと思ってしまった。実際に私に足りないというか、「すごいな」って人を見て思うのはやっぱりこういう素直な人だ。ただ、どうしても変にひねくれてしまう。大事か大事でないかと問われればもちろん大事なことなんだろうけど、それを実際に必要な場面ではそんなことは考えず、いつもの通りひねくれた行動をとってしまう時がある。ひねくれてなくても普通にやり過ごしてしまうのだ
立場を変えれば簡単にわかることでも、わたしたちは意外とできないものです。
なぜならば、それが習慣だからです。同じ目線で見ていると、それが習慣になり、楽だから、ついつい逆の立場で見れなくなってしまうのです(P.175)
うん、そうね。だからこそこれを乗り越えた人が見ていて気持ちのいいひとと感じるのかもしれない。
でも、あまり感動屋さんすぎるとそれはそれでうざったい気になるかもしれないが…。ここは好き好きだろうか
なんか違和感
本書で述べられていることは分かるにはわかるんだけど、出来ればモデルになっている都田建設社長の蓬台氏自身の手によって書いた、「サービス」に関する本であった物を読んでみたい気もした。
言ってしまうと、”サービス”というものではなく、自社をどういうかたちで感動体質に変えていったのか。その端々が分かるような内容でもよかったのではないかなぁ。そうするとグダグダになってしまうかな?
ちょっと読んでいて、話はわかるんだけどなんとなく違和感を覚えてしまった。私の修行が足りないせいかそれともなんなのか。自分自身がサービスというものに対して真剣に取り組んでいないだけなのかもしれない。
会社にとってのお客様と直接接する機会は少ないかもしれない。
しかし、社内の部署同士の仕事の依頼や上司と部下の間で取り交わされる指示・命令を”発注・受注”という見方をとればそこにお客様がいることになる。それを考え、ひとつ見直してみる必要があるか。
あんまり冷めたものの見方ばかりしていても面白くないしね。感動体質に少しでも近づけるようにがんばってみよう!