やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている

先日の「結局”仕組み”を作った人が勝っている」の著者二人が送る第二弾。「やっぱり”仕組み”を作った人が勝っている」を読んだ

やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)
荒濱 一 高橋 学
光文社
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前作に引き続き、内容の骨格は成功者たちによるケーススタディになる。
ただ、著者も前作と同じようにただひたすらにケースを紹介しているわけじゃない。今回はインタビューした成功者たちの本の主題である”仕組み”が何のための仕組みなのか。何を重視した”仕組み”なのかに関して9つのポイントを上げている。

  1. 複製
  2. 他力
  3. 多面
  4. 継続
  5. 分身
  6. 標準
  7. 法則
  8. 即効
  9. 論理

以上の9つのポイント。これらに関しての事例をあげることでその有効性を説いている。
本書で紹介されている成功談。これらは前作と同様、おいそれとまねできるものではないし、ましてや同じことをしたとしてもすでにこれらのマーケットでは彼らに勝つことはできないだろう。
その意味で考えても、9つのポイントをもってどう生かすのかが本書を生かすポイントになるのだが…よくよく考えてみると、これらの仕組みはそれほど特別でないように感じる。これらは結局のところいわゆる”仕事術”に通じる内容なのだ。

仕事術とこれらの仕組み

では何がその辺の仕事術と違うのか。
著者の両氏が、この取材対象として選んでいるのはいずれも企業家(投資家もいたが)であり、その誰もが”ほぼ全自動で収入を得られる仕組み”を手にしている人ばかりである。つまり、ここでは世間に出回っている”仕事術”とは一線を引きたかったのではないだろうか。
この事に関してはPart1で

いかにしてこの「仕組み」を作り上げ、いわゆる「ラットレース」(ハムスターが回し車の中を走り続けているような状態)から脱出するか(P.23)

としている。
題名にもある著者が言うところの”勝っている”とはそういう状態なのか。幸せや平和の定義を挙げだすときりがないのだろうけど、ここまでインタビュー対象を選んでいるのだからそういう考えを持っているだと思う。
まぁ、それを論ずるのは本書の意図するところではないのだろう。
彼らの成功は決して結果的に仕組みがあったわけではなく、明らかに成功するために仕組みを考えて成功したのだろうから。その”仕組み”という考え方に関しては起業だけでなくあらゆる場面で役に立つのだろうから。何にこのツールを適用するのかは読者次第なのだ。

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