細谷功著、「具体と抽象」を読んだ
Audibleで聴いてます
正確に言うと、読んだというよりはAudibleで聴いたというのが正しい。
2時間ちょいで聴くことができるので、サクッと聴くことができるのはいい。
一方でAudibleで聴くときは基本的にはながら聴きとなっているので、気になった箇所をメモするのが難しい。
私はメモアプリとしてはDynalistを利用しているので、そこにメモを取りたいな、と思ったときにはメモをするのだが、ランニング中とかには流石にそれは難しい相談だ。
そういう意味でも、やはりこの手の本とながらぎきのAudibleは組み合わせどころが難しいように感じる。
さっと耳で聞いてみて、かなり気に入った内容であれば改めてKindleなどで文字として購入するような形でもいいかもしれない。
具体と抽象のレベル感
聴いていて改めて感じたのは、具体レベル・抽象レベルが合わないことでの会話が不成立となってしまう点だった。
結局、具体的と行ってもその人に取っての具体的であって、受け手にとってはまだまだ抽象的な話になってしまうこともある。
どこかで完全に分かれるものではなく、繋がっているスライダのようなもの。
その中で、お互いが、今どのレベルで会話をしているのかを認識合わせした上で議論をしないことには議論にならない。
また一人で思索する際、何かしら共通点を見出すようなことを考えているときに、どのレベル感での抽象とするのか、それを意識した上で考えないと行けないな、と感じた。
このあたりは、なんとなくの感覚的なものでこれまでやってきてしまっているかもしれなく、より言語化、意識を行うことでいい認識の統一ができそうな気がする
自分に当てはめて考える
一番、どういうところで使えるのかな?と考えた際に、ぱっと思いついたのは、仕事での組織づくりだった
組織として目指すべき方向性みたいなものは、非常に抽象的になる。
それを具体的な行動に落とし込んでいくんだけど、その落とし込んだ具体的な行動を並べて抽象的に見たときに、それが本当に当初求めていた組織の像なんだろうか?というところだ。
当初の抽象化した言葉が、そもそも目指すべき内容を正しく言語化できていないだけかもしれないし、具体化した実行内容が足りなかったり間違っているのかもしれない。
でも、いつだって私達の目の前には具体的に見える問題が山積みなのが現状で、たとえそれが本質的な解決にならなかったとしても、抽象的な、より本質的な内容に対しての考える時間が足りない。
抽象的なことを考えるというのは、なんだか雲をつかむような話に見えて時間がかかってしまいそうで、なかなか手が出しづらい。
だからこそ、この手の内容をトレーニングして鍛えていかないといけないんだろうな、と思った。
どこまでこの具体と抽象をものにすることができるかはわからないけれど、より普遍的な、本質的な物事の見極めができるようになるとかっこいいと思うので頑張ってみますかね。
どうでもいい話
これはAudibleで聴いたから余計に誇張されている話かもしれないが、本書にはちょこちょこと寸劇が交じる。
この寸劇がAudibleで聴くと非常に寒い。
通常、これらの寸劇は各章で言いたいことだったりを代弁するようなエピソードなんだけど、あんまりそういったエピソードとして入ってこず、思わず「これ要るのかな?」って思ってしまう内容だった。
これ、Kindleだとそれほど疑問に感じずに素通りしてしまうかもなぁと思ってしまった。
読みても大変だね